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ピンクの西洋風呂の中で大胆な姿勢で回転する魅力的な娘を知ったこと、市長選挙をめぐる派閥の戦い。それがうっとうしい梅雨の季節に殺人を招く。アリバイ崩しの本格推理。
戦国時代の末期、裏切りや寝返りも常識になっていた乱世の忍者の執念を描く「首」のほか、「鬼火」「やぶれ弥五兵衛」「寝返り寅松」「闇の中の声」など忍者小説七篇の力作群。
一見幸せな環境にありながら我が子を殺した人妻、独身のまま妊娠した女流陶芸家の二人を通して、現代人にひそむ愛憎の心理をさぐり、社会現象に取り組んだ本格推理。(徳田良仁)
上野・池之端にある老舗の糸屋。その主人で組紐の名人だった父の死後に、残された美しい三姉妹が三様にたどる愛の人生を描いた表題作に、「女の休暇」「ぼんやり」の二短篇を併録。
自衛隊、アングラ演劇、ピンク映画、歌謡曲、零細工場などにあって、それぞれの生きがいを模索しつつ、七○年代の青春を流れゆく若者たちの生々しい心情を自らの目と足で捉えた。