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カモを探して西、東。うそ八百を並べたて、おだて倒して罠にかけ、色気で迫る時もある。電算機セールス四人組“さそりチーム”の活躍を、笑いと涙でつづる痛快連作小説。(川本三郎)
カモカとは、大阪弁の「咬もうか」のこと。大口あいて、「カモカー」と子供を襲う。そして今はおせいさんに咬みつく。迎え撃つおせいさんとの談論風発ぶり。(寺田健一郎)
南海のボルネオで消息を絶った母親や婚約者を捜索するために日本からきた刑事、医師、ヤクザ者の三人組が直面する困難と危機。暴力と性を活写した冒険小説。(逢坂剛)
剣術修業に明け暮れる男が、突然歴史の舞台へ引き出された。朝敵徳川家臣として西郷隆盛に面談、江戸無血開城に功あった主人公の、“剣禅書”を求め続けた生涯。(解説・白石一郎)
(一を参照)
一庶民の市政に対するドン・キホーテぶりを活写した火野葦平氏の『糞尿譚』から、氷原で激突する男の闘いを描く寒川光太郎氏の『密猟者』まで第六?十回受賞の六篇
初恋を胸に秘めて耐えてきた優しい女・千加子。戦前、戦中、戦後を通して、優しさ故に苛酷な運命に翻弄される人生を歩む主人公を描いて、女の真の幸せを問うた長篇。(藤田昌司)