1974年に誕生した文春文庫は、今年で50周年を迎えました。
これを記念して、映画「陰陽師0」(4月公開)とのコラボを実施した特別フェアが開催されます。
夢枕獏さんの大人気シリーズ「陰陽師」はもちろんのこと、時を超えて愛され続ける名作がずらりとラインナップされています。
書店店頭で、ぜひ手に取ってみてください。

文春文庫50周年×「陰陽師0」Specialコラボ企画 安倍晴明が現代に舞い降りた! 山﨑賢人「撮りおろし」オリジナル帯が登場 陰陽師ぶんこアラ

陰陽師

夢枕獏

陰陽師・安倍晴明は源博雅と組み、幻術を駆使してこの世ならぬ難事件に挑む。

792円

『陰陽師 飛天ノ巻』の書影

陰陽師飛天ノ巻

748円

『陰陽師 付喪神ノ巻』の書影

陰陽師付喪神ノ巻

781円

文春文庫50周年 特別フェア限定カバー 文春文庫を代表するロングセラーがフェア限定カバーで登場! 6点で累計1000万部超

  • 『カラフル』の書影

    カラフル

    森絵都 715円

  • 『コンビニ人間』の書影

    コンビニ人間

    村田沙耶香 660円

  • 『そして、バトンは渡された』の書影

    そして、バトンは
    渡された

    瀬尾まいこ 847円

  • 『火花』の書影

    火花

    又吉直樹 715円

  • 『手紙』の書影

    手紙

    東野圭吾 792円

  • 『旅をする木』の書影

    旅をする木

    星野道夫 704円

50周年企画「激推しコメント本」 1974年に創刊された文春文庫。名作誕生秘話を担当編集者らが語る特別カバーシリーズ。その一部をご紹介。 ぞくぞく誕生

  • 『不機嫌な果実』の書影

    不機嫌な果実

    林真理子 781円

    担当編集者が
    作家の決意を感じた1冊

  • 『かわいそうだね?』の書影

    かわいそうだね?

    綿矢りさ 726円

    若手編集者の
    心を揺さぶった1冊

  • 『猫を抱いて象と泳ぐ』の書影

    猫を抱いて象と泳ぐ

    小川洋子 814円

    営業部員の
    人生を変えた1冊

  • 『父の詫び状』の書影

    父の詫び状

    向田邦子 726円

    一番 読まれている
    向田邦子の本

「時を超える名作」年代別BEST1発表 創刊から50年の中で生まれた数々の名作。売上ナンバーワンを年代別に発表します。

  • 2010年代BEST1

    オレたち花のバブル組

    池井戸潤 770円

    「バブル入社組」世代の苦悩と闘いを鮮やかに描いた名作

  • 2000年代BEST1

    手紙

    東野圭吾 792円

    犯罪加害者の家族を描いて感動の渦を巻き起こした問題作

  • 1990年代BEST1

    蟬しぐれ上・下

    藤沢周平 各748円

    苛烈な運命に翻弄されながら成長する少年藩士の姿を描いた傑作

  • 1980年代BEST1

    幽霊列車

    赤川次郎 814円

    デビュー作にして名作。「幽霊」シリーズの記念すべき第一作

  • 1970年代BEST1

    竜馬がゆく

    司馬遼太郎 825円〜869円

    坂本竜馬の生涯を大きなスケールで描く永遠の傑作青春小説(全8巻)

今月の新刊

  • 『追憶の烏』の書影

    追憶の烏

    阿部智里 803円

    アニメ化決定! 200万部八咫烏シリーズ

    外界に留学中の雪哉のもとに山内から恐ろしい知らせが。 『楽園の烏』の謎が明かされ、伝説のあの人が登場? 衝撃の人気ファンタジー。

  • 『時ひらく』の書影

    時ひらく

    辻村深月伊坂幸太郎阿川佐和子恩田陸柚木麻子東野圭吾 770円

    超豪華、人気作家6人が三越を舞台に描くデパート物語

    嬉しい時も悲しい時もいつでも迎えてくれる 場所。過去の時と今が繫がっていく、人気作家 6人が紡ぐ心揺さぶる物語。文庫オリジナル。

    日本橋三越350周年×文春文庫50周年
  • 『人魚のあわ恋』の書影

    人魚のあわ恋

    顎木あくみ 803円

    大人気シリーズ「わたしの幸せな結婚」著者、文春初登場!

    新任教師の話題でもちきりの夜鶴女学院へ通う朝名に、思いがけない縁談が舞い込む。帝都を舞台に和風恋愛ファンタジーの開幕。

インタビュー

千年の歴史を超えて 山﨑賢人

映画「陰陽師0」について

 「陰陽師0」で稀代の陰陽師・安倍晴明を演じるために、彼の生き方を日頃から意識して体に馴染ませるようにしていました。例えば、指。晴明は呪を使うときに独特な指遣いをするので、こまめにストレッチをして、指先まで神経を研ぎ澄ますようにしました。
 いざ撮影になると、平安時代の衣装で動き回るのが大変でしたね。裾捌きに工夫が必要だし、最初のうちは被っていた烏帽子を周囲にぶつけてしまうこともありました。僕が着ていた晴明の衣装は、高野山の樹齢千年の神木に縁があるそうです。千年の歴史のパワーを肌で感じながら、撮影に臨みました。
 晴明は、主観と客観を分けて考えながら、真相を解明しようとします。敵の策略や目先の欲望にも屈しない。そんな晴明の考え方に、僕は強く共感しています。今の世の中は、情報が溢れかえっていますよね。フェイクニュースや、相手を傷つける言葉が転がっていて、何を信じていいのか判断するのが難しくなっている。“呪”が溢れている今だからこそ、晴明のような物の見方は大切だと思います。
 「陰陽師0」は千年以上前の日本を舞台にしていますが、現代にも十分に通じるメッセージが込められています。観た方にも、ぜひ呪術エンタテインメントを楽しんでもらいたいです。

小説『陰陽師』を読んで

 夢枕獏先生の小説『陰陽師』も夢中で読みました。晴明と、その親友の博雅の関係に引き込まれますね。少し理屈っぽくてとらえどころのない晴明と、彼に対して真っ直ぐに、何の濁りもなく返す博雅。二人のやりとりをずっと見ていたくて、愛おしく感じました。互いに「ゆこう」と言い合うのも心地いい。晴明と博雅は対照的だけれど、どちらも呪に惑わされずに、事実だけを見ようとしているのが印象深いです。
 実は、『陰陽師(一巻)』を読んでいて驚いたことが一つあって。「蟇(ひき)」という短編を読んでいたら、突然「九月七日」という日付が出てきたんです。他の場面では「十月下旬」といった大体の時期だけが描かれているのに、その短編ではピンポイントで日付が明記されていて……僕の誕生日も九月七日なので、ご縁というか、運命のようなものを感じました。

文庫の魅力について

 文庫本はズボンのポケットに入れられるサイズ感なので、現場に持って行きやすいんです。柔らかくて、片手で持てるところも好きです。一枚一枚、ページをめくりながら読むと、どこまで読んだのかが、触れた感覚で分かりますよね。今はスマホでも読書ができますが、紙の本で読むことで、体に元々備わっている感覚を使って物語を味わえるように感じます。
 文春文庫は今年で50周年を迎えるんですね。僕は2023年でデビュー15年目で、2024年に30歳になります。人生の半分を芸能界で過ごしていると考えると、不思議な感覚です。でも「人生百年時代」といいますし、まだまだこれから。今までの経験を大切にしつつ、本を通じて色々な物語を知ることで、芸能界の世界とは少し違う感覚も大事にしていって、皆さんを楽しませながら時を超えていきたいと思います。

プロフィール及び出演映画情報

山﨑賢人

1994年9月7日生まれ。2010年デビュー。主な主演作に『羊と鋼の森』、『キングダム』シリーズ、『ゴールデンカムイ』、Netflixオリジナルシリーズ「今際の国のアリス」等。映画「陰陽師0」では天才陰陽師・安倍晴明を熱演。

映画 「陰陽師0」
4月19日(金)ロードショー

出演:山﨑賢人 染谷将太 奈緒 ほか
原作:夢枕獏「陰陽師」シリーズ
脚本・監督:佐藤嗣麻子
音楽:佐藤直紀
呪術監修:加門七海
配給:ワーナー・ブラザース映画

onmyoji0.jp

原作者 夢枕獏さんからのメッセージ

これまでにない新しい安倍晴明がここに誕生しましたね。しかも、晴明ファンが心に描く晴明像としてきちんと立ちあがっている。凄いことだと思います。呪術の描写もいいですね。漫画や映像で呪術をあつかうと、何でもやれてしまうので、どう歯止めをかけて、しかも絵として見映えのあるものにしてゆくかが難しい。そのバランスが実によくできている。晴明と博雅についても、ぼくの『陰陽師』のふたりの関係性を充分理解した上でのものになっていることがよくわかります。『陰陽師』の物語としてすばらしいものになっており、映画としても上質なものになっている。
皆さん、どれだけ期待していただいても大丈夫です。