作品紹介

いまから140年前、ひとりのアメリカ人宣教師が海を渡って日本にやってきた。
トーマス・セロン・アレクサンダー、27歳。通称トム。
西南戦争が終わった年の秋、トムは横浜港に降り立った。傍らには、半年前に結婚した妻・エマがいた。
トムは毎朝日本語の勉強を日課とし、東京、大阪など大都市から九州の各地に赴任。多くの独立自給教会設立に尽くす。
西南戦争で負傷した兵士や、板垣退助の要請で自由民権運動の志士たちにキリスト教の教えを説き、明治学院大学、東京女子大学、同志社大学、女子学院など、今日まで続く日本の高等教育を支えた学校の設立に携った。迫害、病気、貧困に直面しながらも、多くの人びとの命にふれ影響を与え、療養先のハワイで52歳で亡くなった。
そのころの日本はイギリスと同盟を結び、世界の列強と肩を並べるほどのアジアの強国となっていた。
トムの生きた“明治という時代”とはどんな世界だったのだろうか――。

最年少、女性で初めてOECDのナンバーツーである事務次長を務めた著者の曽祖父の一代記。誰よりも日本を愛したアメリカ人の物語。

担当編集者より
著者のジョアンナさんに最初に会った印象は、いかにもアメリカ人のエリート女性。ヒラリー・クリントンを髣髴とさせる知的でエレガントな女性でした。それもそのはず、ジョアンナさんは、かつて史上最年少、女性で世界で初めて経済協力開発機構(OECD)のナンバー2になったバリバリのキャリアウーマンでした。世界経済を動かす最前線から退いたとき、いつか書いてみたいと思っていたのが、明治の日本で宣教師として生きた曽祖父、トーマス・アレクサンダーを主人公にした物語です。故郷のモンタナで、曽祖父の手記を読み、日本に来るたびに曽祖父が遺した布教の遺産である教会や明治学院をはじめとする学校を巡り、資料を集めました。「命が100あったら、そのすべてを日本に捧げたい」と言っていたという曽祖父の思いが、145年を経て蘇りました。
目次
まえがき
序章 故郷を出る
第1章 出航まで
第2章 異邦人
第3章 東京生活
第4章 新たな使命
第5章 板垣退助とキリスト教
第6章 旅立ち
第7章 高まるナショナリズム
第8章 遠く離れて
第9章 独立精神
第10章 日本に捧げた命
終章 生き続ける遺産
あとがき
謝辞

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