東京五輪、サミットは大丈夫なのか?
猛威をふるう国際テロ組織を抑え込む特効薬はインテリジェンスしかない。情報収集と防諜の極意を元警視総監が明かす!
テロリストを制圧する秘密兵器……それは「情報」である。
世界で発生するテロは、年間1万件以上にも及ぶ。だが、情報機関が未然に防いだテロ計画は、この数倍にものぼると言われている。
テロリスト摘発のため、情報機関は尾行や監視などあらゆる手段を駆使し、ときにはテロ組織にスパイを潜入させて人的情報(ヒューミント)を収集する。作業はすべて隠密裏に遂行され、成果が華々しく報道されることはまずない。
著者は警察時代、公安・外事畑を長く歩み、テロ組織や外国スパイとの闘いに明け暮れてきた。北朝鮮拉致工作員を追い詰めるために、コードネーム「パンドラ」作戦も指揮した経験をもつ。
本書では、今だからこそ明かせる逸話を豊富に紹介しながら体験的インテリジェンス論が展開される。そして著者は、日本も早急に情報機関を作り、情報収集と防諜の態勢を整えるべしと説く。
東京オリンピックや伊勢志摩サミットを控え、日本にもテロの脅威がしのびよる。中国や北朝鮮、ロシアなどのスパイ行為もいまだに活発におこなわれている。経済スパイ行為も止む気配がない。
「情報」に甘い日本人への警告に満ちた一冊である。
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