忠誠、頑固、質実剛健……世界を夢中にさせる「孤高の日本犬」のすべて
いま、秋田犬が世界的なブームとなっている。
凛とした佇まい、「忠犬ハチ公」に象徴される忠実な性質……そんな特徴が評価され、大人気となっているのだ。
プーチン大統領「外見はかわいくとも真剣な犬なので、常に尊敬の念を持って当たらなければならない」。
ヘレン・ケラー「他の犬には絶対に同じだけの優しさを感じることはない」。
リチャード・ギア「高潔な日本の犬」「孤高の秋田犬」。
白鵬「日本の国技は相撲、日本の国犬は秋田犬です」。
……秋田犬に特別な思いを寄せる海外の著名人は、枚挙に暇がない。
実際、ロシア、アメリカ、ヨーロッパなどでは秋田犬の飼育頭数が順調に増え、日本をはるかにしのいでいる。すでにイタリア1国だけで、年間出産頭数は日本を上回っているほどだ。ペットブームに沸く中国でも秋田犬は大人気。1頭1千万円以上で取引されるケースが出ているほど過熱している。
その一方、秋田犬は日本の天然記念物であるにもかかわらず、日本国内では飼育頭数が減少の一途をたどり、存亡の危機に瀕している。
秋田犬はどのようにして日本で誕生したのか、戦前・戦時中に直面した「犬種」としての危機、戦後の長い「復元」の道のり、そして「忠犬ハチ公」の真実とは?
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