新宿、大久保、新潟そして茨城を点と線で結ぶ怨念と復讐の物語。「彼女」は三代にわたる怨念を晴らすために生れた「化身」なのか……
茨城の旧家に嫁いだ香苗は愛娘・真穂をもうけたが、なぜか義母がその孫娘に苛烈な仕打ちを加える。それに耐えかね、離婚した香苗は大久保に住む実母・時枝のもとに帰るが、やがて真穂の体には痣(あざ)や瘤(こぶ)が……。東京、茨城、新潟を点と線で結び、「累(かさね)」の恐怖を織り込んだ明野ホラーの原点ともいえる第7回松本清張賞受賞作。
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