死者のタマシイを拾ってきてはつなぎ止め、河を渡らせない〈あめふらし〉。そんな男が摩訶不思議な仕事の数々を引き受けてきて……
きみがそうやって生きているのは、おれがまだタマシイをつかまえているからなんだぜ——ウヅマキ商會を営む橘河にタマシイを拾われた岬(こう)。蛇を捕まえたり、昭和32年生まれの少年に傘を届けたり、アルバイトとして様々な雑事を引き受けるが、背後には常に怪しげな気配が……。時空を超えて煌く8篇の和風幻想譚。解説・千野帽子
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