終戦前夜の岡山で谷崎潤一郎は牛肉を手に入れ、敬愛する永井荷風を精一杯にもてなした。
森鴎外に憧れていた太宰治の墓は、鴎外の斜め向かいに建てられた。
生涯独身だった深沢七郎は、自分の葬式用に、自らお経をテープに吹き込んだ。
中島敦に太宰治、澁澤龍彦、幸田文、夏目漱石、そして深沢七郎まで。
現代の人気が、26人の昔の作家に会いに行く。親しい人と一緒に、時には一人で。
電車に乗り、最寄り駅で降りて花を買い、ついでに食事処でお腹を満たし、
そしてお墓の前へ。墓の中の人と存分に語り合えば、自分の生き方も見えてくる――
楽しく豊かな墓参り案内&文豪人生ガイド!
(文庫あとがき「世界の文豪お墓まいり記」収録)
はじめに
中島敦(多摩霊園)
永井荷風(雑司ヶ谷霊園)
織田作之助(楞厳寺)
澁澤龍彦(浄智寺)
金子光晴(上川霊園)
谷崎潤一郎(法然院)
太宰治(禅林寺)
色川武大(谷中霊園)
三好十郎(多摩霊園)
幸田文(池上本門寺)
歌川国芳(大仙寺)
武田百合子(長泉院)
堀辰雄(多磨霊園)
星新一(青山霊園)
幸田露伴(池上本門寺)
遠藤周作(カトリック府中墓地)
夏目漱石(雑司ヶ谷霊園)
林芙美子(萬昌院功運寺)
獅子文六(谷中霊園)
国木田独歩(青山霊園)
森茉莉(禅林寺)
有吉佐和子(小平霊園)
芥川龍之介(慈眼寺)
内田百閒(金剛寺)
高見順(東慶寺)
深沢七郎(秩父聖地公園)
世界の文豪お墓まいり記—-あとがきに代えて
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