作品紹介

『正義の天秤』(亀梨和也主演)『婚活探偵』(向井理主演)『不協和音』(田中圭主演)など原作が数多く映像化されている大門剛明氏、文春文庫初登場の警察犬小説です。主人公は鑑識課警察犬係に配属されたばかりの岡本都花沙。念願かなって警察犬係に配属となった岡本は、ベテランの警察犬アクセル号とコンビを組んで、捜査をすることになります。岡本の「バディ」となるのは、通称「第二」と呼ばれている民間警察犬訓練施設の訓練士・野見山。野見山は元警察官で、名警察犬レニーとコンビを組んでいました。しかし、あることがきっかけになって辞職。いまは民間の立場から捜査の協力をしています。
本書は五章構成になっています。第一章は、岡本が赴任する前日譚で、主人公は野見山です。レニーに向けられた疑惑の真相と、野見山の決断を描きます。第二章から第五章は、岡本を主人公にして、野見山や先輩刑事の桐谷(第一章では新人犬係として出てきます)など魅力的な脇役を配置しつつ、日々の捜査を描きます。全て読切の短編として読めますが、全体を通じて大きな謎が隠されています。
実際、警察犬の出動依頼が多いのは、行方不明者の捜査で、近年は認知症高齢者の失踪に駆り出されることが多いそうです。当然、そこには認知症を抱える家族の辛さなどもあり、そういう「日常レベル」の捜査を扱うことで、他の警察小説とは違った人間ドラマを描けていると思います。
そして、捜査官と警察犬が苦労の末に「心を通わせる」ことができた瞬間のなんと愛おしいことでしょうか。
第一章となった「手綱を引く」はオール讀物2021年11月号に掲載され、翌年の第75回日本推理作家協会賞(短編部門)の候補作になりました。実力派作家の新境地を是非、応援してください。シリーズ化も予定しています。

担当編集者より
大門剛明氏と警察犬訓練所へ取材に行ったのは昨年の秋でした。大門さんの地元名古屋市の警察犬訓練施設でお話を聞いた指導員の方の犬への愛情圧倒され、また指導員を目指す若い見習い女性の熱心さに感動しました。今回の小説では、そこでもらった「警察犬愛」がふんだんに盛り込まれています。
目次
第一話 手綱を引く
第二話 首輪をつける
第三話 堀を越える
第四話 ほじくり返す
第五話 闇夜に吠ゆ 

著者

大門 剛明

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