| 書名(かな) | いちょうばのたそがれるみち | 
|---|---|
| ページ数 | 208ページ | 
| 判型・造本・装丁 | 四六判 上製 上製カバー装 | 
| 初版奥付日 | 2013年11月30日 | 
| ISBN | 978-4-16-008790-3 | 
| Cコード | 0093 | 
……入学して六ヵ月がたち、いよいよ白衣を着て臨床実習に出る前にキャッピング(載帽式)が行なわれた。
 一年生はロッカー室で私服を脱ぎ、真新しい白衣に手を通した。白衣についている糊の粉末が飛び散り、曇りガラス越しに差し込む朝日に粒子がキラキラ光る。初めて手を通す白衣は糊が効きすぎていて、ガバガバして体に馴染まない。
「案山子(かかし)みたい」
 明子は鏡に映る姿を見てつぶやいた。
 ……若竹寮を出ると、黄色く色づいた銀杏葉が風に吹かれて飛んでくる。(本文より)
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