書名(カナ) | ユウシュウノムラサキシキブ |
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ページ数 | 176ページ |
判型・造本・装丁 | 四六判 上製カバー装 |
初版奥付日 | 2017年10月30日 |
ISBN | 978-4-16-008911-2 |
Cコード | 0093 |
この思いの恥ずかしさ、悔しさ、どうしてくれましょう――
中宮彰子に仕えつつ『源氏物語』を執筆する流行作家・紫式部。鋭い観察眼ゆえに見えてしまう、うき世の美醜。独白体で綴る中編小説
『紫式部日記』を再解釈し、紫式部本人の内面を描く
――殿(道長)と私とのことは、お互い恋などとは思ってもいませぬ。
――諸々のことを気にせず宮仕えに励み、楽しんでもいる女房たちが、心底羨ましい。
――宮使えとは、己の心の醜さがあぶり出されてくるところでもある。
――この世に恋という媚薬がなかったら、想像するだにわびしいものであろう。
――物語とは、まこと、この世の写し絵に相違ない。
――心から神仏を信じきってはいないゆえ、……この憂きことは拭い払えないのだ。
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