書名(カナ) | キセキノハシリブキ チバヒカリノムラジュサンエンノキョウイク |
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ページ数 | 224ページ |
判型・造本・装丁 | 四六判 軽装 並製カバー装 |
初版奥付日 | 2019年03月12日 |
ISBN | 978-4-16-008948-8 |
Cコード | 0095 |
「長い廊下を雑巾で『走り拭き』が出来るようになると、障害のあるどの子も心身ともに全体発達していくという。ホントか。ここにはペスタロッチいらいの生活教育の真髄がユニークなとりくみをとおしてつらぬかれている。」(埼玉大学名誉教授・清水寛氏推薦文より)。55年にわたり、知的生涯者教育の第一線で、「走り拭き」(雑巾がけ)を教育の基本にすえ徹底して教えることで多くの成果をあげてきた著者による感動の記録。他の施設では、運動会などの行事への参加はおろか、まっすぐに立ってもいられない、垂れ流しのような生活で放置されてしまいかねないような最重度の知的障害者が、「走り拭き」ができるようになると、器械体操、マラソン、パン作り、紙器作りへと発展して、就職し、経済的にも自立した家庭生活ができるようになってゆき、ゆくゆくは親の面倒をみて「この子がいてよかった」と感謝されるようになってゆく。根気と本気の知的障害者教育を本音でつづった感動の記録です。
Ⅰ このままでいいのか
ある施設の衝撃
「この子らを世の光にする」ために
泣きっぱなしの卒業式
返事がないのが元気の証拠
江戸川区の中小岩小学校へ
教室の断捨離
マニュアルを一から作る
ガリ切りは毎晩廊下で
「一年後を見ていてください」
歩いて掃除しての一日
お面作りは訓練の宝庫
Bくんのスエーデン刺繍
卒業式の練習は一学期から
平井東小学校へ
大騒ぎの高尾山登山
そして新たな挑戦の場へ
Ⅱ 千葉光の村授産園で
ここまでひどいとは
プラスの連鎖が始まる
綾も驚く技術力のパン・紙器クラス
光に包まれた卒業式
「私たちにはとてもできません」
二時間四十八分でフルマラソンを完走
成人式は白い灯台の下で
涙とニコニコ顔の卒業式
何はともあれ清潔第一
洗濯板でゴシゴシと
「走り拭き」って何?
「走り拭き」で芽生える公共心
目標はラジオ体操
三年目でフルマラソンを完走
三十歳以上からでも体力は伸びる
跳び箱が跳べた
ゆりかごとうさぎ跳び
「走り拭き」ダイエット
暮らしを楽しむ
料理に挑戦
縫い物を楽しむ
テレビはニュースと天気予報を
人気の和太鼓演奏
花の名前を覚える楽しみ
自分のことは自分でチェック
Ⅲ 生涯、社会の中で生きつづけるために
頑張れ、卒業生たち
本当の家族の幸せのために
五百五十人を超える「友の会」の支え
すべての教え子の記録を保管
「光の村に行って相談する!」
終章
雨の運動会
トイレ掃除にあこがれて
「無価値の価値」のレポート
いくつになろうが教師と教え子
あとがき
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