作品紹介

著者は社会保障制度の確立を志し、厚生省に入省しました。その動機のひとつが就学前の郷里での体験にあるかもしれません。ある日、年配の浮浪者が著者の佐賀の生家を物乞いに訪ねます。湯のみいっぱいの米を首からつるした布袋にいれる著者。また、母の頼みで、村はずれの神社に仮泊する子ども連れの女性浮浪者におにぎりを届けます。
みんなが安心してくらせる国にしたい。幸せと希望をもって生きられる国に…。そのためには、根幹をつかさどる中央官庁に入って、国家の枠組みづくりに参加せねば──。
ジェナルド・カーチスは日本の「政治家の誕生」を描きました。本書は、稀代の官房副長官の手による「官僚誕生の物語り」としても読むことができます。
また、いたるところに昭和初期の懐かしい風物が再現され、大都市の繁栄と軌を一にする地方の衰退も同時に描かれています。日本の近代化とは、なんであったのか。そんなことを問う書でもあります。

担当編集者より
著者は、村山、橋本、小渕、森、小泉の各内閣で8年7ヶ月の長きにわたり、官房副長官を務め、「官僚中の官僚」とも呼ばれました。立身出世を遂げたいま、思い出すのはふるさとの四季、そしてふるさとにあった母。自分の仕事の都合で、母を郷里・佐賀から切り離してしまったのではないか。職務最優先は当然であるが、そのときどき、もっと別の方途があったのではないか。思慮に富み、親思いの方が長く「官僚のトップ」であってよかった。去来する深い思念を平明達意の文でつづった物語。「ちいさき人」を描いた近代日本庶民史でもあります。
目次
第一章 鎮守の杜の闇
第二章 勝治と志津
第三章 幼い日々
第四章 戦後体制下
第五章 終戦と戦後の混乱
第六章 新しい息吹と惑いのとき
第七章 ハルと恵理子
第八章 夢幻の中
商品情報
書名(カナ) チンコンハルノショウガイ
ページ数 368ページ
判型・造本・装丁 A5判 軽装 並製カバー装
初版奥付日 2019年09月30日
ISBN 978-4-16-008959-4
Cコード 0095

著者

古川 貞二郎

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