単行本 企画出版

米中二極時代と日本

我々はいかに生き残るか

1,650 (税込)
発売日2020年01月31日
ジャンル政治・経済・ビジネス
商品情報
書名(カナ) ベイチュウニキョクジダイトニホン ワレワレハイカニイキノコルカ
ページ数 216ページ
判型・造本・装丁 四六判 軽装 並製カバー装
初版奥付日 2020年01月31日
ISBN 978-4-16-008966-2
Cコード 0033

豊富な体験を基に日本の針路を考察する

著者は三井物産の商社マンとして、長年にわたりアメリカや中国を相手としたビジネスに携わってきた。本書は、その経験に基づき、米中両国の国民性を論じ、彼らとどう渡り合い、どんな関係を築き上げていけばいいか、また、今後の日本の存在と役割はどういうものになるのかを考察したものである。著者は、米国に通算13年、台北・北京・香港の中華圏に10年駐在し、専務を最後に三井物産を退任したあとも、香港に本社をもつハチソンワンポアジャパンの社長を長年務め、現在も取締役相談役である。米中を相手としたビジネスはほぼ50年、約半世紀にもわたる。日本は米中のはざまで、両国とうまく折り合いをつけつつ生きていくしかないが、米中二極時代を迎えた今、とくに米国にトランプが登場し、中国で習近平が皇帝に近い存在となり、激しい覇権戦争を繰り広げるようになって、いよいよ難しい舵取りを迫られるようになった。著者は、そんな時代だからこそ、両国を、両国民を、ちゃんと理解しなければならないと言う。著者は、ビジネス上の豊富な経験のみならず、私的な交遊にも筆を運んで具体的な両国民のありようを論じ、一方で、マクロな経済指標を視野において、大きな歴史の流れの中で二極時代を見据えようとする。豊富な経験に裏打ちされた練達の経済人の提言は、これからの日本の進むべき道への示唆に富む。現代ビジネスマン必読の書といえよう。

目次

まえがき
第一章 米中対立から日本に思いを寄せる中国
シンクタンクとの交流
転換期の世界と中米日
日中関係回顧と展望
中国側から出された質問と論点
中国の関心事の変化
トランプと米国
米経済の見通し
中国の大国化と米中関係の変化
世界経済の長期的リスク
日本と中国
訪中で感じた印象
第二章 変化を繰り返すアメリカ
初めて見たアメリカ
イリノイ大学の学生生活
生涯の友人三人
才色兼備のジャネット
車を運転してニューヨークへ
アメリカ駐在一三年
買収交渉を通じて知った本音のアメリカ人
買収した会社の経営
典型的アメリカ人とは
変化を繰り返すアメリカ
アメリカで一番の親友
第三章 現地で始めて知った中国と中国人
台湾で初めての出会った中国
中華圏とのお付き合いは三〇年
中国を知るには文化から入れ
本当の漢詩や書を学ぶ
本場の太極拳と剣を習う
老化防止の秘伝;気功を学ぶ
今も続けている気功
超能力者との出会い
指先で背広を焼く
ゴルフでのお付き合い
長いお付き合いだった方々
今でもお付き合いしている無錫の才媛
優秀な現地社員
北京での経営目標
今も親しくしている現地採用職員
北京の外人部隊
中国事情の指南役・凌先生
第四章 中国と香港で中華と中国を知る
大型ミッションの派遣
五つの基本戦略
苦労した大型商談と合弁
北京より香港に転勤
三井物産退職後李嘉誠の会社へ
中国は国ではなくさまざまな中国人が住む大地
よく変わる中国
桃太郎と西遊記
中国通の見方
人を見て融通を利かす心の広さ
中国と中国人をどう見るか
第五章 よく似ている中国人とアメリカ人
大国中国
歴史の永さ
似ている国民性
集団より個が中心
大らかで細かくない
バランスを取りながら進む
理想より目先の損得
交渉上手
時に云い方を変える
面子とプライド
アメリカ例外主義と中華思想
米中はトップ・ダウン
人生は楽しむもの
第六章 グローバリズム後退と米中関係の変化
変わってしまった米中関係
グローバリズムの後退
米国の変化―アメリカ・ファースト
中国の大国化
グローバリズムは平成に始まった
平成三〇年の日米中比較
ITやAIも世界を変える
温暖化や大噴火もリスク
世界の人口推移と今後の予測
人口減少の理由
第七章 米中の狭間――日本の存在と役割
トランプが出てきたアメリカ
中国の大国化はいつまで続くのか
米中関係の行方
日本はどう見られているか
日本の置かれた立ち位置
日本の役割
第八章 グローバル時代に大切な事
商社マン人生を振りかえって
三井物産という会社
食料担当で相場を経験
私の仕事人生信条
部下への言葉
三つの「あ」と三つの「ま」
優れた交渉力を持て
米国人との交渉
中国人との交渉
外国人との交渉術
あとがき

担当編集者より

著者は商社マンとして、長年にわたりアメリカや中国を相手としたビジネスに携わってきました。本書は、仕事で得られた豊富な経験のみならず、私的な交遊にも言及して両国民のありようを論じ、一方で、マクロな経済指標を視野において、大きな歴史の流れの中で二極時代を見据えます。そのうえで、彼らとどう渡り合い、どんな関係を築き上げていけばいいか、また、今後の日本の存在と役割はどういうものになるのかを考察します。これからの日本の進むべき道への示唆に富む、現代ビジネスマン必読の書といえるでしょう。

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