単行本 企画出版

今こそ「養生学」! ”慎む”に加え”考え””鍛える”時代に 三木英司

1,320 (税込)
発売日2021年07月12日
発行文藝春秋企画出版部
ジャンル随筆・エッセイ
商品情報
書名(カナ) イマコソヨウジョウガク ツツシムニクワエカンガエキタエルジダイニ
ページ数 240ページ
判型・造本・装丁 四六判 並製カバー装
初版奥付日 2021年07月12日
ISBN 978-4-16-008997-6
Cコード 0047
書店在庫
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『今こそ「養生学」!』(三木英司)
単行本 企画出版

今こそ「養生学」! ”慎む”に加え”考え””鍛える”時代に 三木英司

1,320 (税込)
発売日2021年07月12日
ジャンル随筆・エッセイ
商品情報
書名(カナ) イマコソヨウジョウガク ツツシムニクワエカンガエキタエルジダイニ
ページ数 240ページ
判型・造本・装丁 四六判 並製カバー装
初版奥付日 2021年07月12日
ISBN 978-4-16-008997-6
Cコード 0047

90歳の現役内科医が伝授する健康長寿の秘訣

著者は、本年90歳にしてなお千葉市内でクリニックを営む現役の内科医。東京大学医学部冲中内科で糖尿病学の研究を開始、ハーバード大学付属ジョスリン糖尿病研究所での研究を経て、東大専門外来では糖尿病網膜症に対する内服薬の有効性を証明し、WHO血管障害国際比較研究には日本代表の研究員として参加、日本に動脈硬化性疾患の少ないこと、死亡率の低いことを示すなど、日本において糖尿病治療の黎明期から挺身してきた、糖尿病治療のエキスパートです。その豊富な経験から得た長寿・健康のための指針が、著者の造語による「養生学」です。その要諦は「慎む」「考える」「鍛える」にあります。著者は、昭和一桁に生まれ、「医学」が頂点へと達する過程を経験できた幸運を感じてはきたが、一方で 「医療」は、近代科学に基づいて行なわれてはいるものの「科学」ではないことも痛感している、と言います。「医療」には「医学」だけで済まない部分があまりにも大きく、特定の治療手段を受け入れるか否かは個人の判断であり、むしろ各人の人生観をもとに、自らの「哲学」に従って対応するもの、と考えているのです。その結果、著者は、現代は、静かに“慎む”ことに加え、情報洪水の中で各人が少し立ち止まって“考え”、さらに、最近では家庭及び学校の教育の中でほとんど欠如してしまった積極的に“鍛える”ということの重要性が増していると考え、「養生学」という言葉に辿りつきました。本書はまず、貝原益軒、杉田玄白、福沢諭吉が残した健康論を俎上に載せ、先人の知恵に学ぼうとします。次いで、“慎む” “考える” “鍛える”の具体例を、自ら創案・実践している健康法を交えつつ述べていきます。本書は、90年に及ぶ医学知識の蓄積が生んだ、体験的健康・長寿論の白眉と言えましょう。

目次

第1部 今こそ「養生学」!
1 「養生学」とは何か
「養生学」を提唱する
三人の先達に学ぼう
「養生学」造語の由来
2 「養生学」実践の指針
これが実践の三つの手立て
慎むべきこと
(一)動脈硬化に対して――まずは食事と運動
(二)癌に対して――特に若い人の喫煙と日焼け
(三)心の病に対して――ゲームの楽しさに注意
考えるべきこと
(一)動脈硬化について――最新の医学の知見を活用しよう
(二)癌に対して――定期検診を受ける意味
(三)心の病に対して――スポーツの果たす役割
鍛えるべきこと
(一)動脈硬化に対して――運動が苦手でもやれることはある
(二)癌に対して――くしゃみ、鼻水、鼻詰まりは役に立つ
(三)心の病に対して――本を読もう! 運動をしよう!
私の腰痛体操
第2部 わが糖尿病研究の道のり
WHOによる国際比較・追跡研究と私
サンド・ラット物語――留学先で研究したこと
糖尿病網膜症の検査法について
第3部 「養生」の散歩道
1 生命について考える
生命の奇跡に感謝する生物学
ヒトの臓器は国家の諸機関より忠実!
ウイルスとは何か
ウイルスと人間社会
二一世紀のコロナ・ウイルス感染症
テロメア研究の広がり
“医療の天国”は存在するか?
香港が世界一の長寿になった理由
かかりつけ医の効用
原発事故後の健康問題
私の時差解消法
2 忘れ得ぬ人々
偉大なる努力の人、中嶋宏WHO名誉事務局長
新幹線の生みの親、十河信二国鉄総裁の一喝
川端康成さんが示されたお心遣い
山本玄峰老師と冲中重雄先生の箴言
秋霜烈日の恩師、小坂樹徳先生
精神科内村祐之教授の“名物講義”
尼子富士郎先生の“肝膿瘍騒動”の一部始終
温かい臨床家、キーン教授の糖尿病研究歴
スイス人の理想的代表
3 心動かされた本と人
“克己の帝王”明治天皇
森千里著『鷗外と脚気』を読んで
フォーサオスの自叙伝に見る日本人の風呂好き
自閉症とアスペルガー症候群をめぐって
4 わが家族と私
祖母の警句と老年のあり方
父、最大・最高の健康反面教師
母の入院病歴を読み返す
私のやってきたこと
米軍病院インターン時代の想い出
わが病歴物語
私の健康法
海賊物語の故郷を訪ねて
5 今、あえて問題提起を
個人情報保護法の重大な問題点
日本の医学の大きな弱点の一つ
義務教育の日本史に思う
高校の授業に哲学としての宗教史を
小・中学校のトイレは和式に
軽いビンタは体罰か?
子供たちに自然を
男女の役割について
日本の医師の養成・配置・使命について
結び

担当編集者より

著者は、90歳の現役内科医、糖尿病治療のエキスパートです。その豊富な経験から著者は、「医療」は必ずしも「科学」とは言えず、治療を受けるに際しては各人が、その人生観をもとに自らの「哲学」に従って対応すべし、と考えています。そこで提唱しているのが、著者の造語である「養生学」。静かに“慎み”、情報洪水の中で少し立ち止まって“考え”、最近では忘れられがちな積極的に“鍛える”ことの重要性を指摘し、その具体例を開陳します。本書は、90年に及ぶ医学知識の蓄積が生んだ、体験的健康・長寿論の白眉と言えましょう。

著者

三木 英司

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