書名(カナ) | テンサイサッカノココロヲヨム ニ |
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ページ数 | 256ページ |
判型・造本・装丁 | 四六判 並製カバー装 |
初版奥付日 | 2021年10月12日 |
ISBN | 978-4-16-009006-4 |
Cコード | 0095 |
福澤諭吉の「痩我慢の説」にみる強靭な批判精神、森鷗外と北里柴三郎の「脚気菌論争」、芥川龍之介がたびたび用いた「のみならず」の深層心理、梶井基次郎の遺作「のんきな患者」のエスプリ、三島由紀夫の「豊穣の海」にみる「虚無」、ヘミングウェイが作品に注いだ死に直面するエネルギー、深沢七郎の老人愛、若山牧水が海にたくした思い……天才作家たちはどんなこころの病理を抱え、何に悩み、どんな心理を作品にこめたのか。名作の行間から浮かび上がるそのこころのエネルギーを精神科医ならではのアプローチで読み解きます。筆者は飯田橋ガーデンクリニックの院長。医療系大学での教授を経て、医療現場の最前線で、日々たくさんのこころの悩みを抱えた患者と向き合っています。前著から10年の歳月をかけて書き溜めた本書パートⅡも、前著同様、作品とその研究書の丹念な読み込みによって生まれた独自の作品論で、時に筆者ならではのユーモラスな観点も読みどころとなっています。
もくじ
はじめに
Ⅰ 福澤諭吉
福澤諭吉の「やせ我慢」
Ⅱ 森鴎外
鴎外vs.北里柴三郎 ー ロマンチストとリアリストのドイツ留学生
鴎外のexactな叙情詩「花子」
Ⅲ 芥川龍之介
「のみならず」芥川龍之介 ーシニシズムの可笑しみからアフォリズムへの転落
芥川龍之介の「トロッコ」に載せられたもの
Ⅳ 梶井基次郎
のんきな患者・梶井基次郎
Ⅴ 三島由紀夫
三島由紀夫と五衰の海(1)
三島由紀夫と五衰の海(2)
Ⅵ ヘミングウェイ
ヘミングウェイ・一九六一 ー 間に合わなかった抗うつ薬イミプラミン
Ⅵ 深沢七郎
深沢七郎の白鳥の唄
Ⅶ 若山牧水
若山牧水のお酒と口唇愛 ー さびしさと母への短歌
おわりに
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