単行本 企画出版

エンタメ・メディア 一刀両断

芸能界最前線に立ち続けた演出家の喝!

990 (税込)
発売日2023年03月14日
ジャンル随筆・エッセイ
商品情報
書名(カナ) エンタメメディアイットウリョウダン ゲイノウカイサイゼンセンニタチツヅケタエンシュツカノカツ
ページ数 272ページ
判型・造本・装丁 新書判 並製カバー装
初版奥付日 2023年03月13日
ISBN 978-4-16-009042-2
Cコード 0270

表裏を知悉した演出家からの異論と提言

著者・星野和彦さんは、戦後間もない1950年代から今に至るまで、常にエンターテインメント業界の最前線に立ち続けている、御年92歳の演出家です。その活動分野は極めて多彩かつ幅広く、20代後半でパリのムーランルージュに演出家として招聘されたのをはじめ、テレビ、ラジオ、レヴュー、ファッション・ショウ、オペラ、ミュージカル、舞台劇、舞踊、バレエ、コンサート、美術展等々、さまざまな現場で活躍してきました。テレビ番組における「モーニング・ショウ」(木島則夫モーニング・ショウ)など、「日本初」といわれる仕事を数多く手がけ、芸術祭では数多くの受賞歴を誇ります。誰もが知っている歌でいえば、丸山(現・美輪)明宏の「よいとまけの唄」や、岸洋子の「誰もいない海」をプロデュースしたのも星野さんです。そうした星野さんだからこそ、現今のエンタメ業界の在りようには座視できないものがあり、エンタメはかくあって欲しいという思いから、異論・提言満載の本書がしたためられました。いわばこれは、業界の表裏を知悉する星野さんの、業界人への「遺言」であり「喝」です。星野さんは、演出・制作・タレントを志す若者にぜひ読んで欲しいとのこと。エンタメ業界活性化のためのヒントにあふれた本です。

目次

はじめに
Ⅰラジオ
ラジオは音の芸術である。
伝える言葉としゃべる言葉。
標準語それとも地方訛。
ニュースの不思議。
ドキュメンタリーの意味。
街頭録音から調査報道へ。
朗読、詩または小説。
「間」を創る。
音楽番組を創る。
音楽と音楽のあいだ。
言葉のパーソナリティ。
音響効果の主張。
声優とは。
ラジオドラマの可能性。
ラジオはポッドキャストへ。
Ⅱアナウンサー
アナウンサーはトークマシンではない。
容貌について。
発言するヘア・スタイル。
役割の進化。
アナトレの間違い。
ファッションとの関係。
女子アナにリアルがない。
スポーツ中継の品性。
テレビ芸者の笑顔。
災害を伝える。
芸能人に憧れる。
Ⅲ俳優
俳優の基本スキル。
歩くオーディション。
「ホン」を読む。
三行で語るテーマ、三行で語る役柄。
役をデッサンする。
読み合わせは棒読みがいい。
立稽古から手を抜くな。
抜き書きの効用。
芝居が古い。
衣裳部屋あるある。
演技の拡大縮小。
コクランの俳優術と歌舞伎表現。
カメリハの名優、森繫久彌。
役を生きる スタニスラフスキー以後。
Ⅳコマーシャル
モラルなきCM。
15秒のドラマを創る。
素人という名の個性。
動物に頼る幼稚。
子供を利用する大人達。
化粧に続く化粧。
大声の叩き売り。
音楽の役割。
幸せの踊る阿呆。
地上波とネットの使い回し。
品格ある映像。
ゲーム・VRの不思議。
スターはCMに出ない。
Ⅴ写真
一瞬の価値。
人間を撮る。
風景写真への憧れ。
戦争と報道写真。
余白の魅力。
グラビア・モデル。
スマホの写真。
自撮り棒と三脚。
カメラ・ポジション。
データでは撮れない。
撮影禁止。
ロベール・ドアノーの言葉。
Ⅵ小劇場
世界一の小劇場、ユシェット座。
小劇場という空間。
主題を選ぶ。
緞帳がない。
美術の単純化。
衣裳の手抜きはない。
メイクはより自然に。
照明の重要性。
シンプルな音楽がいい。
喜劇は肥しである。
ミュージカルはなじまない。
Ⅶダンス&バレエ
葬られた民族の踊り。
学校ダンスの不思議。
阿波踊りは盆供養だ。
自由乱舞するカチャーシー。
お稽古事はバレエ。
体型自由のフラ。
社交のない社交ダンス。
日本舞踊は村八分。
劇場メイクのナチュラル革命。
連鎖する宗教・歌舞伎・日舞。
奇跡の京舞井上流。
世界に注目される東京バレエ団。
Ⅷミュージカル
トライアウトのない日本のミュージカル。
ブロードウェイの父、ジョージ・M・コーハン。
情報も批評もない迷子達。
舶来教養主義はいらない。
なぜ名優は生まれない?
ジュークボックス・ミュージカル。
日本語の壁。
テープでは唄えない。
リアルのないブック・ミュージカル。
過剰なカーテンコール。
伝説の振付師、ボブ・フォッシー。
Ⅸファッション・ショウ&モデル
ファッションに於ける創造と否定。
ファッション・ショウの目的。
服に始まり服に終わる。
服がモデルを選ぶ。
会場を選択する。
ランウェイという空間。
音楽との親和性。
照明の心得。
モデルの資格。
モデル・ウォーキングの時代背景。
ライフウェアのもたらしたもの。
ウェディング・ドレス。
Ⅹレヴュー
レヴューの基準。
日本だけの女のレヴュー。
レヴューの構成。
振付を育てる。
男役というトップスター。
ショウアップする音楽。
ラインダンスの魅力。
衣裳デザインの今日性。
ラスベガスのレヴュー革命。
都をどりの位置。
ジョセフィン・ベーカーとダリダ。
1960年3月31日夜のパリ・ムーランルージュ。
Ⅺコンサート
詩のある歌空間。
握手会という名の詐欺。
稚拙な劇場設計。
大向こうとブラボー隊。
歌わないカラクリコンサート。
映像と照明の大規模コンサート。
クラシック・コンサートの保守主義。
Ⅻテレビ
Wide Show
始まりのモーニング・ショウ。
ワイド・ショウの今。
モデル立ちの愚かさ。
パネル報道に騙される。
料理
食欲を魅せる。
料理人あれこれ。
郷土愛に訴える。
芸人料理はいらない。
食中毒の無芸才媛。
Travel
旅の移り変わり。
海外旅行。
旅の喜びは何処へ。
近くへ行きたい。
Sports
スポーツという名の政策。
スポーツ芸人の氾濫。
人気のアイスダンス。
ガッツポーズはいらない。
お笑い
春夏冬二升五合 東の笑い。
西のお笑い ボケツッコミ。
芸人の花盛り。
客をいじる。
Straight news
戦争報道の現実。
有働由美子を見習え。
アナは40歳以上に。
Quiz
コスパ本位制クイズ。
学歴表示のクイズ・タレント。
なんでもが面白い。
自分を褒めたい人々。
Variety
メディア病患者。
自己承認欲求の新婚さん。
使える芸能人は誰だ⁉
Mystery
アガサ・クリスティー「ねずみとり」。
ミステリーという殺人ゲーム。
人情話は禁物。
マニアの犯人探し。
Talk
火花散るディベート。
落語家独占のこと。
資料検討の部屋。
次世代のコトバ。
Drama
学ばない映像作り。
大河ドラマの意味。
主婦に媚び、主婦に棄てられた。
アニメ風社会派ドラマ。
風刺ドラマは何処?
リハーサル演出用語。
人知らずの大根役者。
Music
音楽の無駄遣い。
中年になったアイドル。
のど自慢がコミュニティを創る。
リアルを失う。
時代劇
創作集団という名の幽霊作家。
無限にある素材。
表現の階級性。
コスパより情熱。
etc…
番宣は蛸の足。
視聴率は悪代官。
目に余るタイトル乱用。
テレビ東京という工夫。
XIIIネット
頭痛 肩こり ユーチューブ。
「いいね」の魅力。
ネット・ショッピングの有難う。
スマホの奴隷になる。
虎ノ門ニュースの価値。
エリートとクズが雑居する。
武漢コロナで事務所半減。
月下氷人は彼女の指先。
クラウドを信じますか?
治外法権のネット・カジノ。
サイバー戦争の超兵器。
VRによる人間破壊。
XIV新聞
新聞の今。
視聴率と視聴質。
重かった新聞批評。
編集の固定化。
自虐史観から解放されたい。
文化事業の小型化。
新聞の新聞が欲しい。
星野和彦 初めての演出歴

担当編集者より

著者は1950年代から今に至るまで、常にエンタメ業界の最前線に立ち続けている92歳の演出家。20代後半でパリのムーランルージュに演出家として招聘されたのをはじめ、テレビ、ラジオ、レヴュー、ファッション・ショウ、オペラ、ミュージカル、舞台劇、舞踊、バレエ、コンサート、美術展等々、実に幅広い、多彩な現場で活躍してきた。そうした著者にしてみれば現今の業界の在りようは座視しがたく、かくあれかしの思いから生まれたのが本書だ。エンタメへの異論・提言満載の本書は、業界の表裏を知悉する著者の、業界人への「遺言」であり「喝」である。

著者

星野 和彦

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