書名(かな) | こうこくかいのぱいおにあ かたおかとしろうのしょうがい |
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ページ数 | 188ページ |
判型・造本・装丁 | 四六判 上製 上製カバー装 |
初版奥付日 | 2025年06月27日 |
ISBN | 978-4-16-009079-8 |
Cコード | 0095 |
片岡敏郎は戦前に日本初のヌードポスターを制作しヒット広告を連発した日本初のコピーライターでした。
戦後「不世出のコピーライター」「広告界の天才」「広告エポックの人」として多くの広告人に影響を与えたが、彼の生涯については謎が多いとされてきました。この度、次女が大切に保管していた手紙や文章の数々を読み解き、親族から聞き取りをしたことを集め、片岡の孫にあたる著者が祖父の足跡をたどりました。片岡敏郎が天才と呼ばれるまでには彼の行動力と自由な発想があったことがわかりますが、一方で家族に対して非常に愛情深い一面があったことを垣間見ることができます。
「筆者は片岡敏郎の次女・三保の娘で、片岡敏郎の孫にあたる。母・三保はよく祖父・片岡敏郎のことを話して聞かせてくれた。背が高く恰幅が良くてダンディーな人だった。服装は渋いものを好み、チャラチャラしたものや成金趣味を嫌い、金製品は決して身につけなかった。自分さえ良ければ良いという考え方・生き方を嫌う優しい人道主義者であった。そして芸術を好み、音楽、絵画、書などを楽しみ、日本の古典芸能から西洋文化まで幅広い分野に造詣が深い、そういう人だったと」 (「はじめに」より)
はじめに
第一部 敏郎の生い立ちと青年時代
第1章 家庭背景と誕生
1.焼津における片岡家
2.誕生と子ども時代
第2章 青年時代
1.静岡中学と東京での勉学.
2.キリスト教文化との出会い
第3章 彷徨の時代
1.小説家修業
2.熊本時代
3.シャム国公使館.
第4章 シャム国での暮らしと経験
1.シャム国渡航
2.夢のような暮らし
3.苦境のはじまり
4.天国と地獄
第二部 広告とのかかわり
第1章 帰国と結婚、就職活動
1.結婚と就職活動
2.電通入社
第2章 広告界での開花
1.森永製菓時代
2.壽屋時代
3.壽毛加(スモカ)社時代
4.引退
第三部 片岡敏郎の家庭生活
1.結婚と長女・千江の誕生前後
2.大阪浜寺での生活
3.焼津小川の片岡家と敏郎
4.戦争の影と家族の病気
5.家庭の崩壊
6.敏郎の果たせなかった夢
第四部 片岡敏郎の個性と創造力の源について
1.言葉に対する感覚の鋭さ
2.他者の心を敏感に感じ取る能力
3.他者とは異なるという強い意識
4.徹底した英国趣味からもたらされた独特の美的センス
5.他者を煙に巻く話術
おわりに
片岡敏郎 年譜
引用文献、参考文献等一覧
付録 片岡敏郎の文章
猛獣狩らずの記
父の御墓の御前に白もうす
天塩行手記
伊豆紀行文
飼犬が行方不明になったと聞いて三保に送った歌(抜粋)
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