単行本

神と黒蟹県

1,980円(税込)
発売日2023年11月13日
ジャンル小説
商品情報
書名(カナ) カミトクロカニケン
ページ数 240ページ
判型・造本・装丁 四六判 上製 上製カバー装
初版奥付日 2023年11月10日
ISBN 978-4-16-391775-7
Cコード 0093

架空の県を舞台にした連作小説集

作品紹介

「黒蟹とはまた、微妙ですね」
微妙、などと言われてしまう地味な県は全国にたくさんあって、黒蟹県もそのひとつだ。
県のシンボルのようにそびえたつのは黒蟹山、その肩に目立つ北斎が描いた波のようにギザギザの岩は、地元では「黒蟹の鋏」と呼ばれ親しまれている。県庁や裁判所を有し、新幹線も停まる県のビジネス拠点としての役割を担う紫苑市と、かつての中心地で歴史的町並みや重要文化財である黒蟹城を擁する灯籠寺市とは、案の定、昔からの遺恨で仲が悪い。空港と見まごうほどの巨大な敷地を持つショッピングモールの先には延々と荒れ地や牧草地が続き、廃業して解体されてしまって今はもう跡地すらどこだかわからない百貨店に由来する「デパート通り」はいつまで経っても改称されず、同じ姓を持つ住民ばかりの暮らす村がある。
 つまり、わたしたち皆に馴染みのある、日本のどこにでもある「微妙」な県なのだ。
この土地に生まれ暮らす者、他県から赴任してきた者、地元テレビ出演のために訪れた者、いちどは故郷を捨てるもひっそり戻ってきた者、しばしば降臨する神(ただし、全知全能ならぬ半知半能の)。そういった様々な者たちのささやかでなんてことないが、ときに少しの神秘を帯びる営みを、土地を描くことに定評のある著者が巧みに浮かび上がらせる。

感想を送る

本書をお読みになったご意見・ご感想をお寄せください。
投稿されたお客様の声は、弊社ウェブサイト、また新聞・雑誌広告などに掲載させていただく場合がございます。

※いただいた内容へのご返信は致しかねますのでご了承ください。
※ご意見・ご感想以外は、こちらから各部門にお送りください。

書店在庫
ネット書店で購入
単行本

神と黒蟹県

1,980円(税込)
発売日2023年11月13日
ジャンル小説
商品情報
書名(カナ) カミトクロカニケン
ページ数 240ページ
判型・造本・装丁 四六判 上製 上製カバー装
初版奥付日 2023年11月10日
ISBN 978-4-16-391775-7
Cコード 0093
書店在庫
ネット書店で購入

Rankingランキング

全て見る

Eventイベント

最新イベント

一覧を見る
【10/22開催!】第26回大阪市図書館フェスティバル 高殿円さん講演会
【10/22開催!】第26回大阪市図書館フェスティバル 高殿円さん講演会
【今村昌弘さん新刊発売記念!】『でぃすぺる』 オンライントークイベント(ネタバレ有り)
【今村昌弘さん新刊発売記念!】『でぃすぺる』 オンライントークイベント(ネタバレ有り)
【10/5(木)開催決定!】『2000年の桜庭和志』刊行記念トークイベント 柳澤 健(ノンフィクション作家)×行成 薫(作家)
【10/5(木)開催決定!】『2000年の桜庭和志』刊行記念トークイベント 柳澤 健(ノンフィクション作家)×行成 薫(作家)
文藝春秋校閲部校正者募集 阿部智里「八咫烏シリーズ」特設サイト 佐伯泰英特設サイト 文春文庫は50年を迎えました! 特設サイト 米国を代表する作家、スティーヴン・キングの特設サイト 文春文庫 秋100ベストセレクション