書名(カナ) | テンサイトハッタツショウガイ |
---|---|
ページ数 | 256ページ |
判型・造本・装丁 | 新書判 |
初版奥付日 | 2019年04月20日 |
ISBN | 978-4-16-661212-3 |
Cコード | 0295 |
アインシュタイン、モーツァルト、ヴィトゲンシュタイン、南方熊楠、芥川龍之介……
「異脳の人」を殺さないための処方箋を明かす!
本書は、「創造」「才能」がいったいどのようにして生まれてくるのかを、誰もが知る天才たちを具体的に挙げながら、精神医学的見地から解き明かす作品である。
歴史上の天才たちには、精神疾患の傾向がみられることが多い。これは数々の医学的データから明らかになっている。
たとえば音楽の天才モーツァルトは、明らかに発達障害(ADHD:注意欠如多動性障害)の特徴があった。落ち着きない動作、「空気」を読まない所作などで周囲から嫌がられた。一方、創作に入ると「過剰な集中力」を示し、素晴らしい作品を瞬く間に書き上げた。
物理学の歴史を変えたアインシュタインは、ASD(自閉症スペクトラム)の症状を示していた。他者とのコミュニケーションに障害を抱え、言葉の発達も遅れていた。しかし、飛び抜けた数理的洞察力によって、古典的物理学の常識を覆す理論を打ち立てた。
発達障害の患者のなかには、映像記憶(一度見たものは、写真を撮ったように丸暗記できる能力)、共感覚(数字を見ると脳内に音楽が流れる、音楽を聴くと匂いを感じるなど)、特異な計算能力(何万桁もの暗算を瞬時におこなうなど)といった天才も多い。
著者は、発達障害には「マインド・ワンダリング」(いわゆる「心ここにあらず」の状態)、そして「過剰な集中」という2つの特性があることを指摘。そして、相反するこの2つの特性が、天才の特異な能力と密接に結びついているという仮説を提示する。
そして、「才能をもつ子供や若者をいかに殺さずに育てるか?」というテーマについて、日本社会が取り組むべき解決策を提案する。
発達障害に悩む親や本人にとっても福音となる作品だ。
※外部サイトへリンクしている場合もあります
ご希望のデータがダウンロードできない場合や、著者インタビューのご依頼、その他の本の紹介に関するお問合せは、直接プロモーション部へご連絡ください。
雑誌・書籍の内容に関するご意見、書籍・記事・写真等の転載、朗読、二次利用などに関するお問合せ、その他については「文藝春秋へのお問合せ」をご覧ください。
※外部サイトに飛びます
感想を送る
本書をお読みになったご意見・ご感想をお寄せください。
投稿されたお客様の声は、弊社ウェブサイト、また新聞・雑誌広告などに掲載させていただく場合がございます。
※いただいた内容へのご返信は致しかねますのでご了承ください。
※ご意見・ご感想以外は、こちらから各部門にお送りください。