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昭和二年生れの著者が、戦前から終戦直後まで、折にふれて見聞し体験した事柄を味わい深い文章で綴る。印象的なさし絵を多数収録
「楽にしてもらえますか」と末期癌患者に問われた医師は尊厳ある死を約束する。終りを全うしようとする人の意志が胸に沁みる名作
ソ連の最新型「無音潜水艦」の機密を知りすぎたために、秘密警察に追われる日本人技術者の戦慄!サントリーミステリー大賞受賞作
フィリピン財閥の玉の輿に乗りながら、夫の謎の急死を迎えた親友のために、女性探偵が大活躍!サントリーミステリー読者賞受賞
赤狩りと猟奇犯罪の時代、五○年代。野望の網にからめとられた三人の男を主人公に、重厚で熱気あふれる筆致で時代相を捉えた力作
(上を参照)
セクハラ、レイシスト非難はどうすれば避けられる? 多文化アメリカを理解するための“正しい表現”を集めたユニークな英語読本
芥川龍之介の遺児、比呂志、多加志、也寸志と青春を共に過ごした著者が、今は亡き三人の芸術的天分と思い出をエピソードから語る
九州の雄・島津一族を平定した秀吉は、臣下にくだろうとしない関東小田原の北条氏政を二十万余の軍勢で包囲し、開城、降服させた
姿を消した「風鳥」の跡を追って故郷に帰った主人公が知ったことは? 忘れかけた時間と場所がいま我々に語りかける。連作短篇集
女優岡田嘉子が演出家杉本良吉と樺太から日ソ国境を突破し、亡命したのは昭和十三年。この事件で人生が暗転した案内役の警官を描く
「このことは書き留めておいてくれよ」と先生は言った――。側近くで活動を見つめ、魂にふれる回想と日々の感想を聞いた筆者の随聞記
開戦と敗戦の両時に台閣に連なった外相。冷徹な外交官、優しい家庭人、真の国際人としての姿を、ワシントン・ポスト記者の孫が綴る
赤坂のクラブで用心棒をしていた著者は、ある日そこで、石原裕次郎と出会う。男同士の友情と、古き良き時代を描く珠玉のエッセイ
コクトー、ガーシュイン、ヴェンダース……様々な分野の異才二十四人の肖像を、洒落た彩色銅版画と短文で描いた全カラーの愛蔵本
満蒙の曠野をさまよう敗残兵がたどった、苛酷な試練の百十一日。戦争と人間の真実を追求する会心の作品集。「不帰の暦」「八月の雷雲」「罠」「虜囚の曠野」「帰去来」他三篇収録。(佐高信)
プロダクションを経営する宗形は、十五歳若い千秋をともないバリ島へ休暇の旅に出た。一年前からテレビの仕事に千秋は打ち込むようになり、二人の恋には疲れが見えた。(植村修介)
文春読者賞受賞の前作の続篇。天安門事件後の中国をはじめタイ、韓国、台湾、香港、マレーシアなどにおける日本企業の活動ぶりや現地の対日感情の明暗を鋭く抉った驚愕のアジア報告。
若い歌舞伎俳優が娘と恋仲になって結婚を申し込んだが、娘の祖父母が許さない――。名歌舞伎役者にして名探偵の中村雅楽がみせる、粋で優雅で人情味あふれる名裁き。表題作他十一篇。
一日六回の食事作りに絶え間のない来客への対応、難病ナルコレプシーとの闘い。ギャンブラーにして作家、鬼才・天才と謳われた夫との不思議で波乱万丈な生活を追想する好エッセイ。
新聞社を辞め、作家修業中のハウエルは、訪れた湖畔の町で不思議な話を聞く。ダム建設の立退きに応じなかった家族が、消息を絶ってしまったというのだ……ゴシック・サスペンスの傑作。
平凡で退屈だった夫の隠された過去を知り、妻は死んだ夫に初めて興味を抱く。二十年後、息子は父と酷似した人生をたどる。歪んだ母子関係の果てに繰り返される悲劇。(香山二三郎)
人骨を使って死んだ友を蘇らせようと、妖しい術に手を染める西行法師。しかし蘇ったものは――。表題作ほか「水阿弥陀仏」「上海魚水石」「放屁権介」「蟻通し」を収録する歴史奇談。(縄田一男)
84~87年の週刊文春連載分から精選して一冊に。三浦和義・エスニック・「マルサの女」・中曾根首相……これでいいのかと思いつつバブルに浮かれた八〇年代後半の日本人の心を探る。
苦労の末、米国でエイズ・ボランティアの資格を取得した著者は、生活を共にしながら黒人女性患者の看護を続けた。そこに芽生えた友情と、エイズ患者の闘病苦を描いた「大宅賞受賞作」。
会員の数も増え、OL達はさらにパワーアップ。今回も、社内は人事異動(左遷篇・昇進篇)から、休日は結婚式での挙動、果ては海外旅行までと、飽くなきおじさんへの追及の手はゆるまず。
レーニン、トロツキーとの出会いからボルシェヴィキ革命に巻きこまれたインディは、ロシア人学生と行動をともにしながら革命で得られるものと失われるものを知る。(佐々木譲)
深く三宝を敬い、聖人として日本人の心の中に今も生きている聖徳太子。しかしその実像は、はるか中央アジアの草原から海を渡ってやってきた騎馬民族、突厥の英雄「達頭可汗」だった。
この作家円熟期のかぐわしい果実と評された「玄鳥」をはじめ、初期歴史短篇として不滅の光を放つ「又蔵の火」など、力篇を収めた
頽廃のムード漂う、たそがれの街ウィーンで、精いっぱい自分の生き方を追求する女たち。著者との交友の中でその肖像を活写する
ひとり暮らしが急増している一方で、社会的には家族なしの生活は難しいという現実を総点検。個人の生き方と家族のあり方を考える
カルシウム豊富な健康食品として注目のチーズ。仏国産を中心にプロも満足の厳選五百種を詳細なデータ入りで紹介する初の本格書!
日本の誕生から動乱の幕末まで――史上の人物・事件百九十九項目を珠玉の書下しエッセイでいきいきと綴った興趣溢れる日本の歴史