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盗人“狐火の勇五郎”一味の二代目は、密偵おまさのかつての恋人。鬼平への忠義と恋心の間で悩むおまさの決断は?「狐火」ほか一篇
東北の盟主にのぼりつめ、秀吉、家康の両雄と対峙しながらも、その座を堅守しつづけた一代の英傑の知恵と戦いを見詰める歴史巨篇
(上を参照)
我らが「存在の家」、言葉。しかし日本語は戦後、不運な扱いの中に。国語教科書批判、河合塾の入試問題論争など刺激的論考精選集成
抗がん剤は90%のがんに無効で命を縮める元凶だ。手術偏重もがん検診も同様。ではどうすべきか? 従来の“がん常識”を破った革命書
人にはそれぞれ帰る場所がある。懐かしい土地、忘れられぬ人々。卓越した文芸評論家が意外な素顔を覗かせる心暖まるエッセイ集
東京のマンモス団地の2DKに住んでいる更年期障害に悩む母親と大学受験を控えた一人息子――母子家庭ゆえの悩み、楽しみを描く
皇妃エリザベートからヴィスコンティまで、著者自身の体験を交えながら中欧の歴史と人物を語り尽した「ハプスブルク・エッセイ」
男の性を自らの体験に基づき、徹底的に分析、その解放を唱える。ピュリツァー賞作家による美しくパワフルで衝撃的な性生活の告白
老西園寺公の晩景を描く表題作、不遇の少年時代を回想する「泥炭地」等、晩年の短篇を精選。巻末に年譜・著作目録。解説・秋山駿
沈魚落雁、以毛相馬、櫛風沐雨から蒟蒻玉に至るまで教養とウンチクを都会の風に乗せて贈る、ちょっぴりエロチックな抱腹エッセイ
オウム、大地震などで露見した情報軽視の平和ボケ日本のお粗末な危機管理体制の内幕を、初めて暴いた衝撃のノンフィクション!
謎めいた美貌の侍従に恋し六道輪廻図を見に旅立つ男。不思議な物語の世界を目にした彼は、やがて自らも輪廻転生の環にまよいこむ
江戸の町に跋扈するいたち小僧と巷を賑わすそっくり女形の怪死。事件を結ぶ地蔵の石を手掛かりに弦一郎が冴えるシリーズ第四弾!
戦前は貧困にあえぐ結核患者救済に打ち込み、戦後は末期ガン患者のケアに先駆的な業績を残した偉人を通して「日本の福祉」を問う
日本人でありながら、学生時代に台湾独立運動に関って35年。蒋一族独裁の実態を知り、自由の為に闘った男が自ら綴る知られざる記録
「希望的観測」「横並び」「先送り」の日本的三点セットが破綻したいま我々は何をすべきか――衰運期を生きぬく算命学東洋史観を公開
ハルマゲドンは起きるか――各宗教の終末、宇宙の終焉、地球環境の悪化による破滅など、人類滅亡の予言を大宅賞作家が検証する
時代は平成。バブルもはじけ世の中は清貧一色。もともと清貧していた(?)タンマ君にとっては“我が世の春”のはずなのだが……
(5を参照)
後醍醐帝、楠木正成、足利義満など、平安から室町にかけて、歴史の流れを変えようともがきつづけた「主役」たちの哀歓を、著者ならではの鋭い史眼で生き生きと描いた歴史エッセイ。
明治四十二年、枢密院議長の公爵伊藤博文はハルビン駅頭で射殺された。加害者は韓国の安重根。伊藤博文と安重根の出会いまでを克明に追い、事件の真相を追及した力作。(川西政明)
ウェールズ人だが日本を愛し、愛犬ノンベエと東京のアパートに住む。酒と美少女にヨワい。そんな主人公ギャレス・イドリス・オーウェンスが繰り広げる、東西比較文化論的“爆笑”小説。
時代小説家の著者にとって、無二の友である「江戸名所図会」。そこに登場する日本橋、隅田川など約三十カ所を訪ね、時を超えて現代の東京に息づく「図会」の世界をとらえたエッセイ集。
東海道を京に向かう家光一行に魔の手が迫る。将軍暗殺計画を察知した幕閣は、宮本武蔵、由比正雪からなる阻止部隊を編成し、鉄壁の体制を敷くが、想像を超える虎口が待ちうけていた。
「ぜいたく自身が人徳になっている人たちが、私にすがすがしい余韻を残してくれた。物質的な奢りよりも、精神的な完璧を求めてやまないのが至上のぜいたくだ」。一級の人物論二十三篇。
作家ジョシュと画家フミの間に生まれた次男ノアは二歳を過ぎる頃から、言葉を話さず外界にも反応しなくなる。ノアは自閉症なのか? 絶望と希望の間を揺れ動く両親の感動の記録。
鎖国の日本から日本地図を含む大量の禁制品を持ち出そうとして逮捕されたシーボルト。彼は果たしてスパイだったのか? 新資料を駆使して、この事件の謎を解明する傑作。(北上次郎)
宮本武蔵、佐々木小次郎、大岡越前守、井伊直弼、西郷隆盛、大石内蔵助、横井小楠、島津斉彬、桐野利秋など、激動の時代を生き抜いた傑物たちを卓絶した史眼で取上げた歴史エッセイ。
小さな町の診療所の医者と患者のドラマを、あたたかいユーモアとほろ苦いペーソスで描いた滋味豊かなエッセイ集。楽しく読めて、自然に医療の知識も身につきます。(大河内昭爾)
東京湾岸の有名なディスコへ繰りだした岩崎一行は、包丁を振り回してお立ち台に迫った男が群衆に踏み殺されるのを見た。乃木らわき役の活躍も楽しい、脂の乗りきったシリーズ第十巻。
大富豪が椎間板手術のあとで急死した。医療過誤を言いたてる若い未亡人、その未亡人と医者による謀殺だと主張する実の娘、二つの裁判に関係する弁護士を巡るお洒落な法廷ミステリー。
シリアスとジョークの間に真実を見つけ出し、現代の閉塞状況から抜け出すために、メディアとしての中野翠はある。卓越した直感に基づくコラムを集めた「極私的年鑑」の1991年版。
青春を爽快に描く「坊っちゃん」、知識人の心の葛藤を真摯に描く「こころ」。日本文学の永遠の名作を一冊に収めた漱石文庫。読みやすい大きな活字、詳しい年譜、注釈、作家案内。(江藤淳)
商社の御曹司と人気デザイナー一族、それぞれの絹への熱い思いが、新しい愛を生む。イタリア、スイス、日本、香港を舞台に、シルクを愛した男と女が繰り広げる芳醇なるロマン。
『坊っちゃん』『三四郎』『吾輩は猫である』……誰しも読んだことのある名作から、数多の知られざるエピソードを発掘。斬新かつユーモラスな発想で、文豪の素顔に迫ったエッセイ集。
さまざまな角度から歴史における日本文化の特殊性を分析し、考察して、普遍性への道を探る大好評の司馬史観のエッセンスの集大成
四日市スモッグの中棺桶を引く主人公、現在放送禁止の番組一覧、ギャグ大全etc。多数の写真とイラストで70年代のカルトな番組を集大成。
生命力あふれ、ひたむきでどこかユーモラスな三人の女性の、沖縄式生き方のすごさ!選考委員の圧倒的支持を得た芥川賞受賞作!
個人の生命だけでなく、政局をも左右する政治家の病気。隠蔽された戦後政治家の病歴を検証しつつ権力委譲の実態を克明に描き出す
ふと思いついたアイデアをいかに小説に定着させるか。名作の模倣はなぜ失敗するのか。創作の舞台裏と、著者自らの小説作法を語る
知られざる親日国「台湾」、刻々と変化するアジア情勢――日本の針路をも左右するホットなテーマを、日台両国の論客が語り合う!
ハイフェッツの再来、と讃えられた少年はたった一人で米国に留学、やがて失意のうちに帰国した。近代日本の運命に似た、天才の悲劇
約二十四ドル相当の物品と交換にインディアンから手に入れた小さな島が、いかにしてメガロポリスとなったのか――その奇蹟の歴史
光源氏はこのとき「実事あり」? 歌聖・定家の神話を崩すと何が見えるか? 自由闊達な眼で古典を甦らせるスリリングな傑作批評選
戦争前夜の浅草六区。暗い時代の徒花のように咲き乱れる踊り子たちを次々と惨殺する殺人鬼の正体は? 待望の書下し本格推理長篇