作品
古代の女帝推古、平家の肝っ玉母さん時子、江戸期の奥女中絵島など、日本史のなかの猛女たちのあっと驚く生き方をユーモアたっぷりに描く。大好評シリーズに花をそえる楽しい一冊。
万葉集は日本人の心の泉である。少女のころ出会って以来、たえずその語りかけるところを聞いてきた万葉を「これは私のささやかなラブレターである」と深い愛情をこめて語る。
テレビの春日局は本当の彼女の姿ではない。日本史上の常識と思われてきたことにとんでもない誤解があるのだ。定評ある永井意外史
歴史の表で主役を演じる人の陰に、真の実力者というべきナンバー2がいた。北条義時、徳川秀忠などの見事な裏方ぶりとその分をわきまえずにころんだ源義経など、奥深い裏方人間学。
三条帝の第一皇子敦明にはかねてから奇妙な噂がささやかれていた。王朝時代の華やかさとその裏の暗闇を鮮やかに捉えた八つの短篇
その身を犠牲にしてまで元正女帝を政治につき動かしたものは何か。壬申の乱から平城京へと都が遷る激動の時代、皇位を巡る骨肉の争いにかくされた謎に挑む長篇。(磯貝勝太郎)
推古天皇、平時子など、日本史のなかの猛女たちの、あっと驚く生き方をユーモアたっぷりに描く。大好評シリーズに花をそえる一冊
日本史上、最大の革命といえる鎌倉時代、そこに参加した武士たちをつき動かしたものは何か。その素顔をさぐるべく、かれらの生活基盤となった領地へ赴き、実見した興味深い歴史紀行。
仲人口にのせられ夫婦になった二人は互いに呆れた。戦国の山内一豊夫婦を描く。「御秘蔵さま物語」「お江さま屏風」「お菊さま」「あたしとむじなたち」「熊御前さまの嫁」「一豊の妻」収録。
室町後期、将軍足利義政の室として、その権勢をほしいままにした日野富子。しかしその実像は意外なものであった。富子と当時の庶民の姿を生き生きと描く長篇。(尾崎秀樹)
これは著者の鎌倉時代を扱った一連の小説の原点であり帰結である。幕府成立の陰には、史書にあらわれない数々のドラマがあった。武士たちの赤裸な姿を描く迫真の歴史ドキュメント。
天下を狙う兄織田信長と最愛の夫浅井長政は、ついに激突した。お市の心ははげしくゆれ動く……。戦国の世、苛烈な運命に耐えつつ生きた美貌の女人、その波瀾の生涯
織田信長が天下を目指してはばたいてゆくにつれて、その妹・お市の方もまた苛酷で数奇な運命を負わねばならなかった。戦国の世を懸命に生きた美貌の女人を描く感動の長篇。
古代から中世にかけてのトップクラスの夫婦には、政略結婚の悲劇も、マイホーム型も、火の車の家庭も、身につまされる夫婦ゲンカもあった。現代に似かよったさまざまな生態を描く。
お茶々十八歳、お初十六歳、おごう十四歳。彼女たちの不幸は父・浅井長政を失ったときに始まる。のちに徳川秀忠の正室となった末娘おごうの運命の光と影をあざやかに映し出す長篇。
(上を参照)
大勢の子分を従えた盗賊、皇居に平気で出入りする乞食、男三人を手玉にとるプレイガール――歴史の裏側ではこういう庶民の女たちが活躍した。彼女たちの生きざまをユーモラスに描く。
清盛、義経、義仲、後白河院たちが活躍する平家物語の表舞台の陰で、ひっそりと、しかし確かな形をもって生きていた建礼門院、二位の尼、静御前、巴御前、祇王らを愛情こめて描く。
キリシタンの道を得たお玉のいのちのほとばしりは、誰もとめることはできない。明智光秀の娘とののしられ、異教禁止の世に苦しみながら愛と苦悩に生きた細川ガラシヤ夫人を描く。
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