作品
上巻では秦末の動乱から漢朝の確立までの波乱を描いたが、下巻では、さかのぼって春秋時代に入り、有名な呉越の抗争など覇者の行状が中心に描かれる。傑作史伝小説
善も悪も日本とは比べものにならないスケールをもつ中国の英雄たち。古代の「史記」の世界を再現して、興亡をくりかえした歴史のドラマを、あらためて現代人に捧げる史伝小説。
各地の城にまつわる興味深い史話を著者の史眼で再構成。熊本、高知、姫路、大阪、岐阜、名古屋、富山、小田原、江戸、会津若松、仙台、五稜郭の十二城を収め、観光資料としても貴重。
大槻伝蔵、天一坊、田沼意次、鳥居耀蔵、高橋お伝、井上馨。時には悪人の仮面をはぎ、時には悪人たるゆえんを温かく描いて、日本史の滋味と面白さを伝える名作。(綱淵謙錠)
日野富子、松永久秀、陶晴賢、宇喜多直家、松平忠直、徳川綱吉。綱吉は賢く気性も優れていながら、血統の狂気が悲劇をうんだ。著者の人間分析がみごとな第三巻。
歴史上の人物は自分で弁護できないから、評者は検事でなく判事でなければならない。藤原兼家、梶原景時、北条政子、北条高時、高師直、足利義満を人間的史眼で再評価する。
悪人でとおってきた人物とその時代背景を見直すと、新しい、時には魅力的な人物像が形づくられる。第一巻は、蘇我入鹿、弓削道鏡、藤原薬子、伴大納言、平将門、藤原純友を収録。
独自の史眼と深い学識が生んだこの列伝は、一つの時代を生きた武将を通じて史実を見る目を養ってくれる。真田昌幸、長曾我部元親、伊達政宗、石田三成、加藤清正、真田幸村を収録。
歴史は無限の知恵と面白さを含んでいる。すぐれた作家の目がそれを引きだす。立花一族、徳川家光、西郷隆盛、勝海舟を収めた第六巻。菊池寛賞受賞の武将列伝完結篇。(司馬遼太郎)
織田信長、豊臣秀吉、大友宗麟、山中鹿之介、竹中半兵衛、明智光秀。著者は特に本書のあとがきにおいて、本文では描ききれなかった信長と秀吉の二人の名将の側面にふれている。
血沸き肉躍る戦国の世の五人の武将、武田勝頼、徳川家康、前田利家、黒田如水、蒲生氏郷。天下泰平の礎を築いた人や、文武両道に秀でながら不運の人もいるなど、人生を知る名著。
かつて歴史は文学であり、あらゆる学問の母であった。著者は歴史の復権のために、情熱をこめて史伝を書きはじめた。悪源太義平、平清盛、源頼朝、木曾義仲、源義経の五篇を収録。
楠木正成、足利尊氏、楠木正儀、北条早雲、斎藤道三、毛利元就、武田信玄を収録。尊氏は気の弱い、人好きのするお坊ちゃんでロボットだったなど、ユニークな観察に満ちている。
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