作品
季語に触発されたイメージが、時に切なく時に妖しく、自由に乱れ翔ぶ。昇華された官能を描いて並びなき著者が贈る愛の名品十二篇
新聞記者と生物の高校女教師の結婚生活は、夫の不倫で破綻したが、六年ぶりで再会した二人は恋の発熱のように激しく求め合う。現代の究極の愛と官能を追求した問題作。(川西政明)
53歳のテレビ局長と45歳のバイオリニスト、45歳の医師と28歳の水泳教師。中年の愛は家族の絆をどう変えるか。愛し、傷つけ、いたわり合う二組の男女を、それぞれの立場から描く長篇。
別離、再会、愉楽と切なさ。そして死……。水に始まり水に環る官能と夢幻の香り高きアクア・ファンタジー十篇。女流文学賞受賞作
懐かしくも、どこかやましく気恥ずかしい、しかし輝きに満ちていた六〇年代末に育まれた著者が、青春、恋、文学と全力で駆けぬけた二十年間を率直に語る第一エッセイ集。(村松友視)
母の葬儀で突然に感じた強烈な官能。逃れるように訪れた南の海の底で私は奇妙な世界に迷いこむ。表題作の他、女たちの姿を豊かな物語で紡ぐ。「花標」「海の神様」など全五篇。(北上次郎)
新聞記者と生物教師の結婚生活は夫の不倫で破綻するが、数年後、二人は恋の発熱のように激しく求め合う。究極の愛とエロスを追求
45歳の医師と28歳の水泳教師、53歳のTV局長と45歳のバイオリニスト。二組の男女の恋愛を四人の視点から描いた新聞連載の話題作
大雪山国立公園の然別湖に眠る幻の女性。その女性と英語教師の間に生まれた娘を娘同然に育てあげた、もと恋人の未練と執着を描く
心中で生き残った女性と死んだ男の身代わりの男性。その愛は閃光のように輝き、真昼の夢のように私の胸を打った。新しい愛の長篇
恋。夫。海。旅。青春。そして今。華麗な文章とストーリー展開で読者を魅了してやまない筆者の創作の秘密を探るセカンドエッセイ
かつて韓国青年の面倒を見ていた祖父。青年に魅かれていった若き日の母。時は流れ、遠来の客は少女に母の青春のかげりを明らかにしてゆく。「麦、さんざめく」「残光」併録。(島弘之)
母の葬儀の夜に突然襲った性の炎の正体を、海の〈子宮〉に抱かれて知る私。女達の姿を確かなストーリーテリングで紡ぐ充実の作品集
おてんばで曲がったことが大嫌い。荒波にもまれながら編集者として生きる山根さつきを突如襲った恋の嵐。現代版女坊ちゃんが身も心も自立していく姿をえがく爽快長篇。(寺久保友哉)
燃え、焦がれ、そして……。欲するままにひとを愛し、堕ちながらなお輝きつづける。過去を振り返らない女のはかなさと悲哀が共感を呼んだ長篇恋愛小説。「土の旅人」併録。(饗庭孝男)
友情や信頼、無償無私の行為……人を深く揺り動かす人間の美質を青春の試練の中、ひたむきに生きる若者の恋愛を通して描く青春文学の佳篇。表題作の他「遠すぎる友」「追い風」。(饗庭孝男)
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