作品
恋した相手は中国人の女性だった。魅力的な彼女の向うに、どこか懐かしい大陸の光景が漂う……。話題の表題作を含む久々の創作集
昭和の幕開けから昭和天皇の崩御まで――イデオロギーに歪められた時代の本当の姿を西洋史家の醒めた眼で把え直した体験的昭和史
病いと闘い、迫りくる死を直視しつつ綴られた日記、手記、詩歌など四作。限られた生を完全燃焼した人のみが遺せた愛と感動の記録
航空機事故、四日市・水俣の公害など、現代人の生存を脅かす事故・環境破壊と、それを生みだす高度技術社会の矛盾を抉った四傑作
縄文文化から清少納言、さらには怪奇なドラマにみちた今昔物語のユニークな宇宙へと、文学・哲学を綜合した奔放な想像力がいどむ
一家で豪華クルージングに出かけたさきで見失った娘を求めて、コカイン密輸、白人奴隷売買の悪玉と対決する男の本格海洋冒険小説
戦国時代の余韻を残した、徳川初期の世、初代和歌山藩主として紀州入りした徳川頼宣に仕えた、剣の達人、忠臣らの熱きエピソード
リンカーンとケネディの不気味な一致点、とてつもなく優雅な老後を送るレーガン……豊富なエピソードが語る歴代米国大統領の素顔
六○年安保は終った――。その秋、慶応、早稲田両校は因縁の対決を迎える。燃える闘魂、揺れる球場。時代の青春群像を描いた野心作
めまぐるしく変わる現在を解くカギは過去にある。歴史的大事件や文学作品をヒントにニュースの背景をユニークな視点から解説する
短歌における子規門下の一人でアララギ派の代表歌人だった岡麓。その波瀾の生涯と自然諷詠の歌柄を弟子の著者が愛惜しつつつづる
旅には出たいが、いざ出てみれば――時差ボケ、チップ、会話、ガイド、旅にまつわるあらゆる冒険の真実をつく無類の辛口エッセイ
アラブ、トルコ、十字軍。古代より諸民族に侵入され、そのたびに王朝が興り戦いが起こる。けたはずれの為政者たちの権謀術数の世界
近代の否定的な心理主義、理智主義に反抗して生命の根源に迄遡り人間の性の本質に肉薄する。ロレンスの長篇小説「戀する女たち」
闇とほのかな光の中で語られる、愛憎と葛藤、独自の色彩でえがかれた人生絵図。「冬の潮」「暁のひかり」など初期市井小説三十篇
既刊コラム全25冊から警句名言を選り抜き1冊にまとめる。熱狂的な夏彦信者には有難い経典として、入門者にはこれ1冊で全て早わかり。
レヴィ‐ストロースとの熱き対談を初め、東洋と西洋の文明観の差違を直視しつつ、文学と人間存在の根柢を問う評論全十篇を収める
みずからのレイプ被害を実名で新聞に公表し、米国女性やマスコミに大きな影響を与えた主婦がその全行動を赤裸々に綴った問題作
十五年を経て繰り返された細部まで酷似する二つの誘拐事件の謎。第十回サントリーミステリー大賞と読者賞を独占した叙情漂う名品
ホームズ自身が綴る「本当に最後の事件簿」は、自分は女なのだという告白で始まる。サントリーミステリー大賞特別佳作賞受賞作品
※未刊行の書籍は、刊行予定が変更になる場合があります。