作品
愛とか恋とかに捉われない関係、自然でおおらかな生き方。ともに暮らして人間の真実にふれた若いふたりの女を描く表題作ほか二篇
旧海軍の指導者を養成した海軍大学。その教育が生んだ十人の代表的参謀を俎上に、今次大戦での彼らの失敗を今日的視点で検証する
家督をゆずり隠居の身となった清左衛門の日記「残日録」。寂寥感にさいなまれつつ、命をいとおしみ力尽す男の、残された日々を描く
赤字路線の廃止や合理化でなつかしい鉄道が消えてゆく。草に埋もれた軌道に立って往時を偲び、世の移り変りを実感する名エッセイ
王座を目指す精進、王座を手中にする歓喜。相手を倒し記録に挑み頂点を極めた人間の見たものは。スポーツノンフィクションの傑作
天才的女彫刻家は、なぜ半生を精神病院で過ごさねばならなかったのか。師ロダンへの反逆、愛と自立の間で苦闘した生涯を描く伝記
人のゆく裏に道あり花の山。世相や流行語、大道芸や落語から、旅・俳句にいたるまで、爽やかにつづった本領発揮の最新エッセイ集
四年間の雌伏後、再びマコ隊が結成され北極点をめざす。隊員間の不協和音、磁気嵐、そして酷寒と闘った六十二日間の感動のドラマ
万葉集が編まれてから約千二百年の長きにわたって、誰にも読めず解くことのできなかった難訓歌が、韓国語でみごとに読み解かれた
去りゆく男と待つ女、愛人生活に疲れた娘とゲイバー勤めの青年、社長と関係を結ぶ女子社員など、さまざまな愛の行方を描く作品集
地球最北の村、シオラパルクに日本人が失った自然と人間のかかわりを見出し、遂にエスキモーになることを決意した男の感動の記録
渡米、南米放浪、英国生活ののち、郷里和歌山で生涯を独学研究に没頭した南方熊楠の全体像を、同郷の著者があますところなく描く
プロ・アマを問わず、一年間に発表された膨大なエッセイのなかから、凝縮し磨きあげられた短文の粋ばかり六十篇をそろえた名文集
宿酔のあしたに思うのは故郷、家族、さすらいの遠い日々。そして異国で出会った人々のやさしい眼差し。伊集院静の処女エッセイ集
現在アメリカには約一千人の被爆者が住んでいる。原爆を落とした国へ渡った人々が、日米のはざまで生きた四十四年間の生活を語る
(上を参照)
変節と裏切りと密告が本業と憎悪されながらも、フランス革命の激動の世を生きぬいた謀略政治家の真の姿に迫る長篇歴史小説の傑作
(1を参照)
一匹の柴犬を“もうひとりの家族”として惜しみなく愛を注いだ感動の作品が、幼稚園児からお年寄りまでが親しめる“絵物語”になった
家庭と勤め先を捨てて放浪の旅に出た青年が離島で気象の支配に挑む奇妙な父娘に出会って人生の真の姿を見出す。三島由紀夫賞受賞
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