作品
時空を超えて足跡を残す〈女優〉とは何者か。大切な人を喪い、哀しみの果てに辿りつく場所とは。透徹した目で人生を描く感動長編。
「しんせかい」で第156回芥川賞を受賞した著者の、芥川賞候補作を含む初期傑作集。解説の小川洋子さんも感嘆する独特の作品世界!
冷めた恋人、身勝手な愛人、誰よりも理解している男ともだち…29歳の女性のリアルな姿と彼女をとりまく男たちを描く直木賞候補作。
第一五三回芥川賞を受賞し、二〇一五年の話題をさらった「火花」が文庫化。受賞記念エッセイ「芥川龍之介への手紙」を併録。
海塚市では子供たちの体調はすぐれず、教師は愛郷教育を執拗に繰り返し、地元の魚や野菜は残さず食べる。ここは復興の町だった――。
誰もが憧れる日本一の街、銀座を舞台にした甘く切ないショートストーリーを詰め込んだ、宝石箱のような短編集。「銀座百点」連載。
「ドライブ・マイ・カー」「イエスタデイ」「独立器官」「シェエラザード」「木野」他全6篇。最高度に結晶化しためくるめく短篇集。
彼方に封じ込めていた記憶。この世に起こり得ない不思議。倒錯の愛。夢とも現実ともつかぬ時空を往来しながら描く、円熟の傑作十篇。
出張先のタヒチで再会した元彼は、誠実な今の彼とは正反対の官能的な男。抑えようとしても心は揺れる。魂が震える恋愛小説。
予期せず家族を失った者たちは、どのように人生を取り戻すのか――。人を愛することの「素晴らしさと歯がゆさ」を描ききった物語。
北海道の小さな町で出会ったふたりの中学生は「ここではないどこか」に行くため、一緒にある「仕事」をして有名になることにした!
漁師・長尾と「愛人」の紗江の二人がたどりついたのは日本海。「ずるい男」と知りながらも、彼と離れられない――色彩豊かな短篇集。
震災の直後にネムオがツイッターで始めた言葉遊び。会ったことはないのにつながっている人々の日々を描き、穏やかに心を揺する傑作。
シドニー、麻布、銀座、奈良、京都、伊豆山と舞台を移して華やかに、時におそろしく展開される、有名建築家夫婦をめぐる人間模様。
離婚し仕事をやめた「私」と身寄りをなくしたいとこのちどり。傷付いた女二人がたどりついたのはイギリス西端の小さな田舎町だった。
現代文学を代表する阿部和重が9・11から3・11へ至る世界に対峙した12の小説。おなじみの洋楽ナンバーに乗せてお届け。
カツカレーから諍いとなり、同棲相手の秋恵を負傷させた貫多。関係修復を図り、姑息な小細工を弄するが。〈秋恵もの〉完結篇!
大正七年着工、予想外の障害に阻まれて完成まで十六年を要し、世紀の難工事といわれた丹那トンネル。人間と土の熱く長い闘いを描く。
人が立ち入ることが出来ない高放射能汚染区域〈ゾーン〉。あの世とこの世がつながる場所で生きる者たちの命の輝きを描いた傑作中篇。
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