第163回直木賞を受賞した、馳星周さんの名作『少年と犬』(文春文庫)。さまざまな背景を抱えた人々と犬の多聞(たもん)の触れ合いを描いた6つのエピソードを綴った短編連作小説は、著者の馳さん自身が「犬を愛する人たちに贈る」と語った感涙必至の作品で、現在までに累計発行部数45万部を突破しています。
飼い主を亡くし岩手県釜石から彷徨ってきた1匹の犬“多聞”が、南の方角を目指して日本を横断する旅路で出会った、傷つき、悩み、惑う人々との心の交流――。すべての人々の心に寄り添う珠玉の感動物語がこの度、原作の複数のエピソードにオリジナル要素を加えて映画化、2025年春に公開されることになりました。
“多聞”と共に旅をする青年・和正を高橋文哉、“多聞”に命を救われる女性・美羽を西野七瀬とフレッシュな二人がW主演を務め、人間と犬の絆の物語をスクリーンに描きます。さらに『ラーゲリより愛を込めて』や『糸』で、感動の名作を生み出してきた<監督・瀬々敬久×企画&プロデュース・平野隆×脚本・林民夫>の最強タッグが復活。珠玉の感動物語が新たに創り出されます。
愛犬と暮らし30年となる、原作者の馳星周さんは、「犬に語りかけることで心を救われた者がどれほどいることだろう。犬は無条件の愛の手本として、神様が人間に遣わしてくれた生き物だと心から信じている。この映画を通じて多くの人がそのことに共感してくれることを切に願う」とコメントを寄せてくれました。
ちなみに文庫『少年と犬』には、直木賞を受賞した単行本に、新たな短編「少女と犬」が加わり、当時の選考委員の北方謙三さんの解説が付いています。ぜひこちらも手に取って、人と犬のかけがえのない物語を存分に味わってください。
【映画『少年と犬』あらすじ】
その犬は、傷ついた人々に寄り添いながら日本を縦断した。
ただ……、一人の少年に会うためだけに。
震災から半年後の宮城県仙台。職を失った青年・和正(高橋文哉)は、同じく震災で飼い主を亡くした1匹の犬・多聞(たもん)と出会う。聡明な多聞は、和正とその家族に瞬く間に懐き、一家にとって無くてはならない存在となるが、多聞は常に<南の方角>を気にしていた。そんな中、家族を助けるため、危険な仕事に手を染めてしまった和正は、やがて事件に巻き込まれ、その混乱の最中に多聞は姿を消してしまう――。
時は流れ、多聞は滋賀で悲しい秘密を抱えた女性・美羽(西野七瀬)の下で過ごしていた。多聞と過ごすことで、徐々に平和な日常を取り戻していく美羽の前に、多聞の後を追ってきた和正が現われる。こうして二人と1匹の新たな生活が始まるが、痩せ細った身体で傷ついた人々に寄り添いながらも、たった1匹で<南の方角>に向かって歩いていく多聞には、一人の少年と誓った約束があった――。
【作品概要】
タイトル | 『少年と犬』 |
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キャスト | 高橋文哉 西野七瀬 |
原作 | 馳星周『少年と犬』(文春文庫) |
監督 | 瀬々敬久 |
企画・プロデュース | 平野隆 |
脚本 | 林民夫 |
配給 | 東宝 |
公開日 | 2025年春 |
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