画期的な発想や発明、枠の外(アウトサイド・ボックス)で考えて初めてできる、というのがこれまでのビジネス本や思考法について書かれた本の定説でした。
ところが、コロンビア大学のビジネススクールのジェイコブ・ゴールデンバーグとP&Gなどのメーカーでイノベーションを指導してきたドリュー・ボイドが、実際に歴史上のイノベーションと呼ばれるものを400例以上研究したところ、それはまったく逆だった、ということがわかります。
おおきなブレークスルーは実は「制約の中」(インサイド・ボックス)で考え抜くことで生まれたことを豊富な実例をもとに、立証していきます。たとえばアウトサイドボックスの代表例としてよく出される走り高跳びの「背面飛び」。
それまでのうつぶせで飛ぶ「ベリーロール」の発想を逆転させたと言われていましたが、実は、これを発明した選手は、はさみ飛びを変化させていって「背面飛び」に行き着いたことを著者二人はつきとめます。
この他にも、洗剤から汚れを落とす成分をとりさってみる、携帯電話から電話をかける機能をとってみる、メールの字数を140文字に制限する、など画期的なイノベーションを生んだ「インサイドボックス」の思考法を紹介していきます。脳髄をしぼりながら、徹底的に考える。あなたの仕事にもききます。
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