船宿を営むは世を忍ぶ仮の姿、お路とお律姉妹の正体は盗人・緋薊。幼い頃に失明した妹お夕を守り、亡父の無念を晴らすべく奮闘する。
昭和四十六(一九七一)年、島根県生まれ。平成五(一九九三)年、早稲田大学第一文学部を卒業。会社勤めのかたわら小説を執筆し、十五年に「七転び」で第八十三回オール讀物新人賞を受賞。二十一年、初の単行本『手のひら、ひらひら 江戸吉原七色彩』を上梓。『春はそこまで 風待ち小路の人々』で二十四年下期の直木賞候補となる。近著に『博覧男爵』『アンサンブル』など。
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