首斬り浅右衛門と異名をとった幕府の試刀役山田家は二百五十年続いたが、その重荷を背負った天才少年吉亮は家の崩壊に直面する。幕末史に新境地を拓いた直木賞受賞作。(西尾幹二)
斬首を生業としてきた一族の苦悩と葛藤“首斬り浅右衛門”の異名で天下に鳴り響き、罪人の首を斬り続けた山田家二百五十年の末路は、明治の維新体制に落伍しただけでなく、人の胆をとっては薬として売り、死体を斬り刻んできた閉鎖的な家門内に蠢く、暗い血の噴出であった。もはや斬首が廃止された世の中で、山田家の人間はどう生きればいいというのか。豊富な資料を駆使して時代の流れを迫力ある筆で描き、「歴史小説に新領域を拓いた」と絶讃を博した、第67回直木賞受賞の異色歴史長篇。
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