作品
「首斬り浅右衛門」の異名で天下に鳴り響き、罪人の首を斬り続けた山田家250年の末路とは? 豊富な資料を駆使して描く異色作
首斬り浅右衛門と異名をとった幕府の試刀役山田家は二百五十年続いたが、その重荷を背負った天才少年吉亮は家の崩壊に直面する。幕末史に新境地を拓いた直木賞受賞作。(西尾幹二)
浦賀にペリー艦隊の現れた嘉永六年の黒船ショックは、その後いかなる変容を経て明治維新や現代に受け継がれてきたか。動乱の幕末の深層を抉り、人々の息遣いに触れる史談集。
「日本改造」を企図した名君主の逸話五十篇。西郷、大久保を従え、工業の奨励、士風の刷新、軍備の充実などを実現し、維新の国家像を確立した先覚者の素顔に迫る好著。(磯貝勝太郎)
将軍綱吉の身長は124センチ。小児症が奇行と圧政の誘因だった!新史実を発掘、従来の歴史常識を一変させるスリリングな滋味随想集
人に春秋あり。春には勝海舟、吉田松陰、夏には宮本武蔵、秋には榎本武揚、冬には乃木希典、山県有朋、白瀬中尉が登場。豊饒なる歴史の大海に漕ぎ出す興趣あふれる随想の歳時記。
六世首斬り浅右衛門のもとを間宮林蔵が訪れた。ある意外な依頼のために……。緻密な考証、卓越した史眼で歴史の間隙を活写した名作。「怯」「嗾」「憤」「妍」「讐」「咲」を収録。(阿部謹也)
徳川家康、西郷隆盛、大久保利通らの足跡に触れ、向田邦子、子母沢寛、中野好夫らの思い出をしみじみと語り、我が来し方を振り返りつつ歴史に思いを致す滋味あふれるエッセイ集。
表題作のロンドン紀行をはじめ日本各地への旅、旧制高校ルポ、唱歌との旅など、著者の歴史への深い造詣に裏打ちされたエッセイ集
徳川十五代の将軍たちを軸に、戦国時代末期から明治初期までを興味深い逸話でつづった随想集。どこから読んでも面白い江戸時代通史。歴史の素顔を伝える粒よりの百話。
桜田門外の変で聞こえた一発の銃声の意味するものや、生麦事件の真犯人の論考など、幕末という時代の生の姿を資料の緻密な考証と卓絶した史観で焙り出す好エッセイの数々。
幡随院長兵衛と水野十郎左衛門の確執に終止符を打った斬殺事件の実行下手人は、白皙の美貌で豪勇無双の会津脱藩浪人・穂積孫八であった。表題作のほか、本格的歴史小説九篇を収録。
東北の山野に展開される幕末の一大決戦。佐幕の本拠・鶴ヶ城に錦旗が迫る。全藩をあげてこもる会津の強兵たちの凄烈な戦いを、膨大な資料と緻密な考証で再構成した著者畢生の大作。
(上を参照)
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