2018年、会社を私物化した「カリスマ経営者」が逮捕された――。
大企業の〝病巣〟はすでに40年前にあった!
かつて日産自動車に君臨し〝天皇〟と畏怖された塩路一郎。組合員二十万人の労働組合の総帥として、社長人事に影響を及ぼし、経営を歪め、社内紛争を長引かせる一方、豪華クルーザーで遊び、愛人を囲い、私利私欲を極めた。なぜ彼は権勢をほしいままにできたのか。大企業の病巣に切り込む迫真の実録小説、緊急復刊!
(『労働貴族』を改題)
「救世主はいつから、なぜ、会社を食い物にするようになったのか」
「人の営みに寄り添い、心情をすくい上げた作品は滅びない」
――解説・加藤正文
第一章 暑い夏の終り
第二章 疑惑の権力者
第三章 静かなる対決
第四章 日産労組の歴史
第五章 石原俊の軌跡
第六章 怪文書事件の波紋
第七章 経営風土の転換
第八章 決着への道
解説 加藤正文
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