『さまよえる古道具屋の物語』(柴田よしき)
電子書籍

さまよえる古道具屋の物語

価格:※各書店サイトで確認してください
発売日2023年03月08日
ジャンルエンタメ・ミステリ
コード1679201000000000000G

奇妙な古道具が、さまよえる男女たちを導く

人はその古道具屋が、いつもの道にあることに、ある日ふと気づく。
中に入れば、要りもしないモノを、店主から無理やり買わされる。
そのモノは、持ち主に、ある時はラッキーを、ある時は災いをもたらすのであった――

第一話:「さかさまの物語」
    1989年、春。秀は大学を中退し、弁当工場でアルバイトをしながら、小説家を目指している。

第二話:「金色の豚」
    90年代半ば。30代の香奈は、かつて東京にいた頃、心の虚しさを埋めたくて、女占い師に貢ぎ、多額の借金を負っていた。

第三話:「底のないポケット」
    2000年代。信也は編集の仕事をしていた出版社を早期退職し、IT企業に勤める妻を都内にのこして、田舎で、自分の本の執筆にとりかかっている。

第四話:「持てないバケツ」
    都内のマンションで暮らす由紀子。夫は田舎で晴耕雨読の生活を送っているので、年下の恋人と逢引き三昧の日々を送っている。

第五話:「集合」
    専業主婦・工藤真沙美は夫の浮気に悩んでいる。

第六話:「幸福への旅立ち」
    1980年代前半。幼い息子を亡くした母親がいた。

バブル前夜から二度の大震災まで、激しく移り変わる世相を背景に、
モノと心の間で翻弄されながらも懸命に生きる人々を描く
傑作長篇。

目次

第一話:さかさまの物語
第二話:金色の豚
第三話:底のないポケット
第四話:持てないバケツ
第五話:集合
第六話:幸福への旅立ち
そして、プロローグ

担当編集者より

「お勝手のあん」シリーズで作家として再ブレイクを迎えている柴田よしきさん。その魅力はドラマチックなストーリーテリングにあります。また登場人物それぞれに作者が公平に愛情を注ぐので、彼ら彼女らがどんな辛い状況になっても「きっと大丈夫」と思えるのです。この小説は、バブル前夜から二度の大震災を経るまでの約三十年、金やモノや職業的野心に翻弄された人々が、どん底から救済に向かう物語です。著者お得意のSFとミステリがミックスされた作品で、人物も多彩、ラストの大団円に拍手喝采が止まりません。


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