『柳絮舞い散る北京に生きた証』(矢樹育子)
単行本 企画出版

柳絮舞い散る北京に生きた証

1,430 (税込)
発売日2024年12月12日
ジャンル小説
商品情報
書名(カナ) リュウジョマイチルペキンニイキタアカシ
ページ数 176ページ
判型・造本・装丁 四六判 上製 上製カバー装
初版奥付日 2024年12月12日
ISBN 978-4-16-009071-2
Cコード 0093

北京に生きた証を伝えずにはいられない。

「母に会ってください。わたしの母は日本人です」
夫の転勤に伴い赴いた北京で大学の日本語教師をしていた私に、見知らぬ男性が話しかけてきた。なぜか無関係ではいられない気がして、その男性に導かれ会った「Oさん」は、微笑みを絶やさない淑やかな日本女性だった。とりとめのない世間話をしたり、中国での息子の教育に関する悩みを聞いてもらったり、ささやかな贈り物を交換したり・・・・・・束の間の穏やかな交流が始まったが、1997年の春には別れのときがきた(私の駐在期間にも限りがあった)。北京最後の日、「誰も日本語は読めないから」と、Oさんは封筒に入れた77枚の原稿用紙を私に託す。原稿に記されていたのは、戦前にクリスチャンの中国人と結婚、その後中国に渡って激動の時代を必死に生き抜いたOさんの驚くべき半生だった――。この小説は中国の「90年代の数年間」と「戦前から現代までの数十年間」、ふたつの時間を祈りのように描き、人の生きる意味を深く問いかけています。

目次

一、会ってください

二、北京再見
   初めまして
   阪神大震災
   北京の四季
   本帰国

三、祈りの人生
   帰国後
   Oさんの半生記
    1、結婚まで(日本、福島)
    2、北京での生活
    3、終 戦
    4、日本か、中国か
    5、文化大革命
    6、長女について
    7、日中国交回復後
    8、教会生活   

四、柳絮舞い散る

担当編集者より

「90年代の数年間」そして「戦前から現代までの数十年間」——中国の大学で実際に日本語教師を務めた経験を持つ著者が描く「ふたつの中国の時間」。戦争、文化大革命、日中国交回復などのさまざまな歴史的「時間」を「Oさん」はどのように体感し、生き抜いたのか? そして「Oさん」と出会った「私」は彼女から、そして彼女の手記から何を読み取るのか? 「ふたつの中国の時間」を通して生きることの意味を深く問いかける本格小説です。

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柳絮舞い散る北京に生きた証

1,430 (税込)
発売日2024年12月12日
発行文藝春秋企画出版部
ジャンル小説
商品情報
書名(カナ) リュウジョマイチルペキンニイキタアカシ
ページ数 176ページ
判型・造本・装丁 四六判 上製 上製カバー装
初版奥付日 2024年12月12日
ISBN 978-4-16-009071-2
Cコード 0093
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