| 書名(かな) | かわじしげゆきさくひんしゅう |
|---|---|
| ページ数 | 640ページ |
| 判型・造本・装丁 | 四六判 上製 上製布装貼函入 |
| 初版奥付日 | 2026年06月30日 |
| ISBN | 978-4-16-009089-7 |
| Cコード | 0093 |
川路重之は1960年代から詩でも小説でもない散文芸術という新たなジャンルを考え、実作を始めた。その硬質な文体と不穏さに魅かれた25歳の和田誠は、私家版絵本『山太郎』を制作した。「川路重之さんの作品は言葉が小さなガラス細工のように磨かれてキラキラ光っています。なつかしい楽しさに思わず握りしめると砕けて破片が心にささります。ちょっとこわくてちょっと哀しい物語たちです」——1989年に刊行された『夏織』(文・川路重之、版画・梶山俊夫)に、和田は真心のこもった推薦文を寄せている。
マラルメに魅せられ、西脇順三郎のポエジーに感嘆し、象徴的な音楽のような虚構作品を書き継ぐが、「ほとんど誰も認める人がいなかった」(川路重之「西脇順三郎の思い出」)。未知のジャンルの達成に共鳴した少数の支持者たちによって『川路重之作品集 夏織・焚かれた女』(羽黒洞、1974年)、『川路重之作品集 怒りと腕輪』(羽黒洞、1978年)が刊行されても、既成の文壇から無視されたまま広く読者を得ることなく、2024年に生涯を閉じた。
このたび長年の伴走者であった黒田夏子によって、初期掌篇から未発表の作品まで20篇が精選・校訂された。山に棲まう怪異と出会う少年。雪の、あるいは蝶の、舟や弓の化身たる非在の少女たちを愛し、喪う男たち……早すぎた稀有なる才能の全貌がここにある。
巻末に「著作年譜 兼 編者あとがき」を収録。
ひとつのおはよう
山太郎
おにごっこ
沈んだ象
手紙
花あかり
夏織
樽の中
ほろろ蝶
横舟
アレキサンドリア一戒
焚かれた女
杞伊の話
怒りと腕輪
砕け散る国のマリコ
紅茶と海
石の皮
朝
砂丘
砂っぽいエデン
川路重之著作年譜 兼 編者あとがき 黒田夏子
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