担当編集者より

十七歳で逝った山田かまち。死後発見されたノートには、恋に悩み、受験に失敗して傷ついた自分を見つめながら、生きる意味までも問う青春の怒りと悲しみが、激しく、生き生きと描かれていました。その生涯は四月（１９９６）に日本ＴＶ系番組の「知ってるつもリ」でも放映予定です。「死ななくてよかった。勇気をありがとう。十六歳」「若い君から生きる意味を教えられました。六十九歳」文藝春秋編『ありがとう、かまち』は、彼の詩画展に残された多くの熟いメッセージの中から二百を精選し、また今年、高校一年生の教科書に登場する詩「生きる」をはしめ絵、未発表稿など五十点も収録して、“今を生きる”人々に贈る感動の一冊です。