書名(カナ) | ニッサン ソノエイコウトクツジョク ケサレタレキシ ケセヌカコ |
---|---|
ページ数 | 424ページ |
判型・造本・装丁 | 四六判 上製 上製カバー装 |
初版奥付日 | 2012年10月15日 |
ISBN | 978-4-16-375690-5 |
Cコード | 0095 |
いまのゴーンCEO率いる日産は知っていても、かつて日本の名門企業だったころの日産を知るひとも少なくなりました。「スカイライン」「サニー」「フェアレディZ」と名車を次々と世に出し、企業人気ランキングでも必ず上位に入っていたほどの優良企業でした。その栄光ある日産が潰れてしまったのはなぜなのか。その「消されてしまった歴史」を当事者取材を丹念に重ね、まさに屈辱の歴史、「消せない過去」を掘り起こしたのが本書です。それはたった一人の経営者の戦略ミスでした。彼の名は石原俊。190センチ近くの巨漢で容貌するどく、メディアに人気の経営者でした。トヨタを追い越せと大号令を掛け、手当たり次第に海外進出を繰り広げ、英国への工場進出を図ります。その豪腕経営者に待ったをかけたのが、川又克二会長と労組トップの塩路一郎でした。英国に進出すれば日産は経営危機に陥る、この強い危機感で二人は石原社長と対峙します。両者は血みどろの激突を繰り返し、時の総理側近をも巻き込むかたちで、一大スキャンダルへと発展していきます。結果,石原が勝ち、塩路は会社を去ります。アメリカ進出こそ急務であったはずが、なぜ英国に進出してしまったのか。我々はその後に日産がどうなったか、すでに知っていますが、当時メディアはこぞって石原体制を賛美していたのです。ひとりの経営者が戦略を誤り、独裁体制を敷いて暴走したら、どんな優良企業も潰れてしまう、かつての日産は経営の「失敗の本質」を示す格好の教材となるでしょう。そして、いかにルノーに呑み込まれたのか、その海外での舞台裏を明らかにするともに、ゴーンの経営手腕の限界を見抜いていきます。本書は、ホンダ、トヨタに続く著者の自動車三部作の完結編となります。
ご希望のデータがダウンロードできない場合や、著者インタビューのご依頼、その他の本の紹介に関するお問合せは、直接プロモーション部へご連絡ください。
雑誌・書籍の内容に関するご意見、書籍・記事・写真等の転載、朗読、二次利用などに関するお問合せ、その他については「文藝春秋へのお問合せ」をご覧ください。
※外部サイトに飛びます
感想を送る
本書をお読みになったご意見・ご感想をお寄せください。
投稿されたお客様の声は、弊社ウェブサイト、また新聞・雑誌広告などに掲載させていただく場合がございます。
※いただいた内容へのご返信は致しかねますのでご了承ください。
※ご意見・ご感想以外は、こちらから各部門にお送りください。