単行本

通貨の未来 円・ドル・元 英『エコノミスト』編集部 池村千秋

1,650 (税込)
発売日2016年04月15日
ジャンルノンフィクション
商品情報
書名(カナ) ツウカノミライ エン ドル ゲン
ページ数 224ページ
判型・造本・装丁 四六判 上製 上製カバー装
初版奥付日 2016年04月15日
ISBN 978-4-16-390440-5
Cコード 0098
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通貨の未来 円・ドル・元 英『エコノミスト』編集部 池村千秋

1,650 (税込)
発売日2016年04月15日
ジャンルノンフィクション
商品情報
書名(カナ) ツウカノミライ エン ドル ゲン
ページ数 224ページ
判型・造本・装丁 四六判 上製 上製カバー装
初版奥付日 2016年04月15日
ISBN 978-4-16-390440-5
Cコード 0098

日本経済とあなたの未来も見えてくる

複雑化する経済を見通す鍵は「通貨」にあった。
英一流誌の予測から、あなたの未来も見えてくる。

この15年間に部数を155万部に倍増させたグローバルエリート誌、英『エコノミスト』編集部と、そのシンクタンク「エコノミスト・インテリジェンス・ユニット」が、総力をあげて、日本、米国、中国の未来を、通貨を通じて分析・予測。

・現在の世界経済の最大の問題は、米国が世銀、IMFへの責任を果たさないなか、オフショアドルの市場が膨らんでいることだ。ここには危機の際の「最後の貸し手」がいない。
・世界の市場において人民元が台頭するのは確実だが、少なくともあと5年~10年は、円は重要な国際通貨としての地位を失うことはない。
・アベノミクスの評価は総じて失敗。マイナス金利を実施しても融資は増えない。
・2016年~2020年の間、日本経済の実質成長率は年平均1%。
・TPPによる恩恵は2020年以降にならないとあらわれない。
・人民元の国際化は、中国国内の完全自由化とトレードオフである。

日本のメディアでは絶対できない徹底予測!


【目次】

■はじめに あなたの未来も見えてくる


〈第一部 ドルの未来 責任を放棄した王者〉

■第1章 ドル支配の限界とコスト
この70年間、世界の金融・通貨システムに君臨してきた基軸通貨、ドル。
だが、その力を支えてきた米国の経済力は、中国の台頭によって次第に弱体化している。
この覇権のぐらつきによって、世界経済は急激に不安定化している。

■第2章 基軸通貨が交代するとき
かつてポンドからドルに基軸通貨が移行した際、英国と米国は同盟国だった。
一方で、今日、米国と中国は同盟国ではなく、互いの力も未だ拮抗している。
世界の資本移動も複雑化している中、ドルから元への交代は起きうるのか。

■第3章 ポピュリストたちの台頭
米国は、IMF、世界銀行、WTOといったグローバルな経済的枠組みに
責任を果たさないようになっている。その原因は、国内の中流層の没落とリンクした
国内政治での左右両極のポピュリストの台頭にある。
中道のクリントン大統領候補までが、TPP反対を唱える。

■第4章 「最後の貸し手」がいないシステム
急速に拡大している米国外のドル資産、オフショアドルの世界。
米国以外の国は、このドル資産をもとに経済を運営している。だがそこには、
危機に陥った際、国家や金融機関を破綻から救う「最後の貸し手」が存在しない。

■第5章 ニューヨークを人民元取引のハブにする
ニューヨークとは、世界の主要金融センターで、
人民元取引を支援する仕組みのない唯一の都市だ。
しかし、「最後の貸し手」不在の金融システムにおける唯一の解が、
米国が人民元もAIIBもとりこんで、再び世界の金融システムの責任を担うことなのだ。

■コラム1 ドルに振り回される金相場


〈第二部 元の未来 両刃の剣〉

■第6章 人民元は基軸通貨になれるか?
世界各地に着々と人民元取引のネットワークを築いている中国。人民元が国際化すれば、
ドルは経済制裁など政治的影響力を振るう手段としての強みを失う。
ドルを迂回する国際決済システムができあがるからだ。
鍵は中国政府が国内の自由化をどれだけ受け入れるかにかかる。

■第7章 市場全面開放というトレードオフ
中国本土の消費者はBMWの自動車やグッチのバッグを買うことはできるが、
BMWやグッチの株を買うことは許されていない。
元を国際化しようと思えば、そうした国内規制を完全自由化する必要がある。
しかしそれはそのまま共産党にとって多くの権限を手放すというトレードオフになる。

■第8章 2016年の元安の意味を考える
2016年、新年早々に世界を襲った同時株安。その原因は、中国が抱える
「三つの問題」にあった。この八年間で10兆ドルもの債務を積み上げた中国企業は、
加速する元安に怯えている。中国発のデフレが世界を襲おうとしている。

■第9章 習近平のジレンマ
民主化を達成せずに高所得国へ移行した国はない。このドグマに公然と挑戦するのが、
習近平だ。習のとなえる「中国モデル2・0」は、ナショナリズムに力点をおく改革だ。
が、経済の国際化による新貧民層の誕生と、成長の鈍化による中流層の不満が、
不吉な影となり習を悩ます。

■コラム2 悲願のSDR入りがもたらす思わぬ影響


〈第三部 仮想通貨の未来 究極の基軸通貨か?〉

■第10章 絶対に改竄できないサイバー上の公開帳簿
詐欺の温床となったビットコインを、技術上のブレークスルーが救いつつある。
サイバー上におかれる改竄できない公開台帳、「ブロックチェーン」だ。
この技術は仮想通貨を、為替リスクのない信頼できる究極の基軸通貨に
することができるのだろうか?

■第11章 仮想通貨の帳簿が世界を変える
ゴールドマン・サックス、JPモルガンなど、名だたる大企業が導入に乗り出している
ビットコインの帳簿「ブロックチェーン」。人類最大の発明とも呼ばれる複式簿記のように、
この帳簿にも世界のあり方を変える力が十分にある。


〈第四部 円の未来 黄昏の安定通貨〉

■第12章 マイナス金利という実験
2016年1月29日、日銀はマイナス金利導入を決めた。
金融機関が資金をかかえこまず融資に回すよう期待してのことだが、
しかし、忘れてはならない。日本で融資が増えていない理由は、
融資資金の供給不足ではなく、そもそも融資への需要がないことなのだ。

■第13章 アベノミクスを採点する
エコノミスト・インテリジェンス・ユニットは、2015年12月、
日本の経済成長率と消費者物価上昇率の予測を大きく引き下げた。それはなぜなのか。
そして、アベノミクスやTPPは、私たちの未来に一体何をもたらすのか。

担当編集者より

2020年。東京オリンピックを迎えるこの年、日本経済は果たしてどうなっているのでしょうか。マイナス金利、TPP、アベノミクス――。複雑化する経済を見通す鍵は、「通貨」にありました。
この15年で部数を倍増させ、グローバルエリートを中心に世界200ヶ国以上で読まれている一流誌、英『エコノミスト』編集部と、そのシンクタンク「エコノミスト・インテリジェンス・ユニット」が、総力をあげて、「通貨」を通じて日本・米国・中国の未来を徹底的に分析・予測します!

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