書名(カナ) | ボウコクノトウキョウオリンピック |
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ページ数 | 192ページ |
判型・造本・装丁 | 四六判 軽装 並製カバー装 |
初版奥付日 | 2021年09月10日 |
ISBN | 978-4-16-391412-1 |
Cコード | 0095 |
オリンピックの開催が新型コロナ感染を爆発させることは、やる前から危惧されていた。案の定、開催期間中、感染者数は過去最大を更新し続けた。病床はひっ迫し、自宅療養中に死亡する例が頻発。国民の「安全と安心」は切り捨てられた。
それなのに、なぜオリンピックは強行開催されたのか。
米紙ワシントン・ポストの有名コラムニストはコラムでこう指摘した。
貪欲さの金メダルはIOC、銀メダルはNBC、銅メダルは日本の大会組織関係者だ、と。
日本国民を新型コロナの苦しみに追いやる一方で、利益を得た者がいる。
前著『オリンピック・マネー 誰も知らない東京五輪の裏側』(文春新書)で、東京オリンピックの巨大な利権構造を鋭く抉った筆者が、1年の延期を経て、強行開催に至った経緯をあらためて検証する。
IOCとNBCの放送権料のからくり、神宮外苑再開発という不動産利権の闇、ふくらみ続けたオリンピック経費の謎……こんなことを続けていれば、早晩、日本は滅んでしまう。
筆者はあとがきでこう主張する。オリンピックで使われた税金の明細を一刻も早く明らかにせよ、と。
「平和の祭典」の美名の下に行われた愚挙の真相はここにある!
まえがき
第1章 オリンピックを中止できなかったのはなぜか
願望と現実の区別がつかない指導者の伝統
愚民思想の果てに
己こそがニッポン
天皇陛下のご懸念も無視
スポンサーとなった報道機関の罪
認知バイアスにとらわれた推進派
「延期は一年」の背景
オリンピックへの幻想
坂上康博 一橋大学大学院教授インタビュー
異論を封じる"暴力的手法"となったオリンピック
第2章 オリンピック後、新型コロナ感染が爆発する
自称「バブル方式」の大失敗
「ウイルスに打ち勝った大会」という幻想
西村秀一 国立病院機構仙台医療センターウイルスセンター長インタビュー
オリンピックはウイルスの"種まき" 秋の大流行が心配だ
第3章 傲慢IOCはそんなに偉いのか
もともと慎ましい組織だったIOC
ボイコットに翻弄された歴史
モスクワで受けた大打撃
IOCを手玉に取った男
変貌したIOC
"ぼったくり男爵"バッハ会長の正体
「トーキョーマリオ」と「トム・カフェ」
オリンピック憲章を最も尊重しないのはIOC
踏みにじられた「復興五輪」の精神
揺らぐ電通の威信
來田享子 中京大学教授(スポーツ史)・組織委理事インタビュー
オリンピックの歴史は、人間の失敗の歴史
第4章 結局「国策」の正体は何だったのか
女性蔑視発言
森元首相の長広舌
再始動した神宮外苑再開発
始まりはラグビーワールドカップ
ナショナリズムの裏側
第5章 利権の宴が終わったあと
消えた利権
国立競技場を巡る難題
あとがき
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