書名(カナ) | キョダイアートビジネスノウラガワ ダレガムンクノサケビヲキュウジュウロクオクエンデラクサツシタノカ |
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ページ数 | 256ページ |
判型・造本・装丁 | 新書判 |
初版奥付日 | 2016年05月20日 |
ISBN | 978-4-16-661079-2 |
Cコード | 0295 |
巨大化し、グローバル化し続けるアート市場。現代アートに熱い視線が注がれる中、中国、ロシア、中近東など新興国が台頭する一方で、日本は大きな遅れをとっている。
アートは生き馬の目を抜く「肉食系ビジネス」だ。マドンナも、ディカプリオも、ビル・ゲイツも……セレブやビジネス界の大物コレクターがしのぎを削る舞台裏に、華やかなオークションの裏の裏まで知りぬいたサザビーズジャパンの前社長が招待する。
世界の二大オークション会社、サザビーズとクリスティーズ。サザビーズには50億~100億円の絵画を購入できる富裕層のリストがある。プライベートジェットで大富豪に営業をかける一方で、出品作を探す。オークション会社のビジネスチャンスは「3D」。death(死)、divorce(離婚)、debt(負債)だ。贋作やナチスの略奪品ではないか名画を「身体検査」し入念な準備を経て、名画はオークションにかけられる。
2012年、ムンクの「叫び」が当時の史上最高落札価格を更新した。息詰まる一騎打ちの心理戦。明かされなかった買い手の正体は誰だったのか?
駄作買いの日本人が嘲笑された時代もあったが、高騰する作品はどこが違うのだろう。 絵画の世界にも「売れる色」と「売れない色」があり、作家の死後30年たった時に「時の試練」に耐えて古典になれるかどうかが決め手である。アンディ・ウォーホルはほぼ10万ドルで買える作家だったが、2002年頃から評価が急騰、100億円もの値段で落札されるようになった。100億円もの高値を生む作家や作品には恐るべき「共感力」があると著者は指摘する。
「資産の20%はアート」とも言われ、国難やインフレにも強く、富裕層やセレブを虜にしているアート。「アートは人間そのもの」と語る著者が知られざるアートの世界の裏側を明かす。
第一章 息詰まるムンク「叫び」の落札風景
一騎打ちの心理戦/なぜこんなに高額なのか?
第二章 名画を「身体検査」する
ここはウォール・ストリート? 大富豪にプライベートジェットで営業/オーク所は「3Dビジネス」/盗難品とナチス略奪品をチェック
第三章 価格はどうやって決まるのか?
売れる色、売れない色/共感力が百億円に結びつく
第四章 資産としてのアート
「資産の20%はアート」が常識?/なぜアート市場は拡大し続けるのか
第五章 アートを買う
直感派と研究派/伝説のオークショニア
第六章 セレブとアートの華麗なる世界
マドンナのコレクション、女王陛下のダ・ヴィンチ/ダ・ヴィンチのノートを買ったビル・ゲイツ
第七章 グローバル化するアート産業
中国、ロシア、中近東の躍進、遅れをとる日本
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