枝野ビジョン 支え合う日本

935 (税込)
発売日2021年05月20日
ジャンル政治・経済・ビジネス
商品情報
書名(カナ) エダノビジョン ササエアウニッポン
ページ数 256ページ
判型・造本・装丁 新書判
初版奥付日 2021年05月20日
ISBN 978-4-16-661314-4
Cコード 0231

私が総理大臣になったら――。

「保守本流」を自称する立憲民主党の代表が、その真意と、目指す社会の未来像を提示する。明治維新以来の「規格化×大量生産社会」はすでに限界を迎えている。いま必要なのは、互いに「支え合い、分かち合う」社会だ。国民に「自助」を強いることのない、もう一つの選択肢を示す。

【目次】
第1章 「リベラル」な日本を「保守」する
第2章 立憲民主党結成に至る道筋
第3章 新型コロナウイルス感染症が突きつけた日本の課題
第4章 そもそも日本は今、どこにいるのか?
第5章 新自由主義の限界
第6章 近代化の先にある社会の理念
第7章 「支え合い」の社会における経済
第8章 これからの成長の芽はどこにあるか?
第9章 「機能する政府」へのアプローチ
第10章 支え合う社会のためのいくつかの視点
第11章 地に足の着いた外交・安全保障

目次

第1章 「リベラル」な日本を「保守」する
1 日本における「保守」とは何か
保守主義の原点/保守すべき歴史と伝統
2 「寛容と多様性」の日本
八百万の多神教文明/寛容が生み出した日本文化の価値/水田稲作と村落共同体/近代化の中でも引き継がれた助け合い/憲法九条が守られてきたわけ
3 「保守」が進めた「リベラル」な政策
「保守本流」と「リベラル」の親和性/戦後「保守本流」がつくりあげたもの/戦後政治のねじれ
4 第二次安倍政権の壊した「保守」
立憲主義とは「保守」である/民主主義と多数決はイコールではない/自己責任と競争重視/保守と分断/今問われているもの

第2章 立憲民主党結成に至る道筋
1 九三年体制
五五年体制の終焉とともに/政権への道のり
2 経験不足の民主党政権
新政権発足の喧騒/立憲民主党の財産/安心感のために
3 東日本大震災の経験
あのとき何を思ったか/情報は隠さない/パニックを起こさないために/発信者を明確にする/司令塔を明確に
4 東日本大震災で得た確信
政府の機能不全/自己責任論からの脱却/「平成の大合併」の負の側面/立憲民主党の原点
5 「第二自民党論」からの脱却
失った旗印/「希望の党」騒動がもたらしたもの/時代の要請

第3章 新型コロナウイルス感染症が突きつけた日本の課題
1 「効率性に偏重した経済」の脆弱さ
「命を守る」ためのサービスが足りない/一極集中の「過密」社会は危機に弱い/行き過ぎた国際分業が日本の安全と安心を脅かす
2 「過度な自己責任社会」の脆弱さ
「社会の危機」が「個人の生活の危機」に直結する/作りだされた社会の「分断」
3 「小さすぎる行政」の脆弱さ
脆弱な保健所の体制/マスクも配れない政府/情報集約・事務処理能力の欠如
4 コロナ禍の先に見据えるべき社会のあり方
感染のリスクはすべての人に/感染症の影響は「自己責任」か?/過度な自己責任社会から「支え合い、分かち合う」社会へ

第4章 そもそも日本は今、どこにいるのか?
1 私たちが生きてきた時代
近代化の時代/閉塞感の広がり
2 人口の急増から急減へ
近代日本における人口の変化/人口増を前提とした社会の仕組み/労働人口の減少/消費者の減少
3 グローバル化が直面する壁
「安価な労働力」の急激な参入/供給力の急激な拡大
4 時代の変化の中で問われているもの
「近代化モデル」の限界/求められる「より大きな視点」

第5章 新自由主義の限界
1 「アベノミクス」とは何だったのか
「アベノミクス」の本質/平成経済の実態
2 「三本の矢」の効果
カンフル剤としての「財政出動」/新たな投資や消費を生み出せない構造/金融緩和の限界/ミクロ政策にとどまる規制緩和
3 「アベノミクス」が支持された背景
アベノミクスに対する評価/「見たくない現実」から目をそらすな

第6章 近代化の先にある社会の理念
1 「豊かさ」から「支え合い」「分かち合い」へ
国民が求めているのは「物質的豊かさ」なのか? /高齢社会の中で求められる「安心」/若者が求める「雇用・子育ての不安解消」/豊かさは「目的」から「手段」へ/求められる「支え合い」と「分かち合い」
2 「支え合い」の意味するもの
「弱者」保護の限界/普遍的な「支え合い」を/「情けは人の為ならず」/「安心」を生む社会構造/古い時代には戻れない

第7章 「支え合い」の社会における経済
1 内需拡大こそが経済政策の柱
消費拡大のための新しいアプローチ/低所得者層を下支えして消費拡大
2 賃金の底上げと雇用の安定
段階的に進める人件費の引き上げ/公的サービスと労働法制/安定的雇用と労働生産性/「生産性」の意味
3 「安心」と再分配による消費の拡大
老後の「安心」が消費拡大を生む/自己責任論と少子高齢社会の経済/潜在的需要を掘り起こす
4 未来を支え合うための投資
生産性向上と未来への投資/公教育の立て直し/失われた教育機会の確保を/給付型奨学金の大幅拡大
5 漢方薬の役割

第8章 これからの成長の芽はどこにあるか?
1 国際競争に打ち勝つ少量多品種生産
国際収支の経常黒字を保つ/大量生産から少量多品種生産へ/中小企業・小規模事業者こそが成長の中心/中小企業・小規模事業者を守らないと……
2 自然エネルギー・環境立国への挑戦
一極集中を転換するエネルギーシステム/システムの力で高付加価値を生み出す/電力は足りている/政府のすべきこと/断熱化を進める

第9章 機能する政府へのアプローチ
1 信頼できる「機能する政府」へ
リスクとコストを分かち合う機能/社会保障への信頼を高める/すべての人の「支え合い」のための財源/公共事業から「支え合い」の社会保障へ/地方の活性化のために
2 「一律支援」による公平で効率的な行政
子ども手当は「バラマキ」だったのか/支援の対象を選択する「既得権」/所得制限による行政コスト
3 「現物給付」による「安心」
「ベーシック・サービス」の必要性/必要なサービスは幅広い/大切なのは「余力」

第10章 支え合う社会のためのいくつかの視点
1 再分配の財源をどう確保するか
ムダ削減と国民負担/まずは支出増の先行を/直間比率の「逆見直し」を/時限的消費減税の考え方/所得の低い方々には減税より給付
2 主役となる基礎自治体
基礎自治体こそが主役/「地域に密着」が求められる理由/交通通信が発達したからこそ
3 一次産業の「産業」政策を超えた価値
食糧確保は政治の最大の役割/金銭では測れない「多元的価値」/戸別所得補償制度の導入を

第11章 地に足の着いた外交・安全保障
1 外交・安全保障における選択肢
現実的な外交・安全保障論/日本の選択肢/国際社会における日本の役割
2 集団的自衛権議論の問題点
集団的自衛権は日本の領土を守らない/日米同盟の本質/真の領土防衛のために
3 日本を守るために必要な議論
リアリズムに欠ける安全保障論/地に足の着いた安全保障政策とは

著者

枝野 幸男

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