作品紹介

いまだ世界的な感染収束が見通せない新型コロナウイルス感染症。変異を繰り返して感染力を増すウイルスと戦うためには何が必要なのか。生物やウイルスの設計図である「ゲノム」の視点から、ウイルスとワクチンに関する最先端の知見をわかりやすく解説する。

(目次)
第1章 すべてはゲノムが教えてくれる
第2章 新型コロナウイルスのすべて
第3章 検証・科学なき国の感染対策――何が間違ってどこがおかしかったか?
第4章 ウイルス――宿主に寄生し増殖する「無生物」
第5章 ウイルスVS人体――戦う細胞・免疫
第6章 ワクチン――感染症から人類を守る救世主
第7章 「万能型」新型コロナウイルスワクチンの可能性

おすすめ記事

※外部サイトへリンクしている場合もあります

担当編集者より
中村先生とのQ&A

Q. がん治療 に取り組んでいる 中村先生が、な
ぜ新型コロナウイルスの話をするのですか?

A. 私はもともと外科医でした が、手術による が
ん治療 に限界を感じ 、「がんとは何か」を解明し
ようと遺伝子研究の道に進みました。 21 世紀初
頭 、 ヒト の 全遺伝情報を解析するのに 10 年の
歳月と 3000 億円を要し たのが、 いまや時間 も
コストも 100 万分の1となり、 世界では 病気の診
断も治療も 新薬開発も ゲノム解析と IT 技術を
駆使する 時代がすでに始まっています。コロナ
のm RNA ワクチンも、がんワクチンとして開発さ
れていた技術を応用したものです。 本書を書い
た理由は、最新医療のお話を知っていただくこ
とが、みなさんの身体を守る最強で最大の武
器になると思ったからです。
目次
第1章 すべてはゲノムが教えてくれる

個人差はわずか0・1%
時間も費用も100万分の1に
髪の毛の色が違うワケ
血液型は遺伝子多型のひとつ
血液型性格診断は当たっている!?
耳垢のドライ型とウェット型の謎
私が開発したDNA鑑定
医療の現場で活かされるゲノム解析
遺伝子多型の研究から生まれたエイズの特効薬
薬剤アレルギー
『白い巨塔』の舞台へ
外科医だった私がゲノム研究に向かった理由
世界最大規模と言われる19世紀からの家系図が
染色体の由来を区別する遺伝子マーカーを発見
FBIからヘッドハンティング
運命か天命か
ウイルスとDNA、RNA
「ヒトゲノム」を一冊の本にたとえると
変異するRNA

第2章 新型コロナウイルスのすべて

感染者4億人、死者620万人
基本再生産数6の脅威
インフルエンザの20倍の致死率
重症化についての論文
サイトカインストームという激しい炎症反応はなぜ起きるのか?
エクモは人工肺
無症状感染者とPCR検査
免疫反応に深くかかわるHLA
HLA遺伝子の多様性
HLA型と新型コロナウイルス
新型コロナの変異ウイルスを整理する
オミクロン型の正体

第3章 検証・科学なき国の感染対策――何が間違ってどこがおかしかったか?

感染者激減は高いワクチン接種率では説明がつかない
日本が科学的な解明ができないワケ
感染状況と政府の対策を検証する
オリンピック強行開催がもたらした巨大な波
「感染症対策の大原則」を踏み外した安倍・菅政権
世界142位
ニワトリなら殺処分
必須だった大規模PCR検査
人口1000人あたり0.02回
感染者数が少ないのは検査をしていないから
変異ウイルスは感染力が強くなる理由
感染力が2倍になると10週間後にはほとんど変異型に置き換わる
アルファ型の脅威を見誤った政府
ゲノム解析を徹底した〝科学立国〟
神戸市独自の調査のおかげで
新たな変異ウイルスの解析は外国頼み
救えた命
〝コロナ難民〟18万人――医療崩壊は人災
十分に予測可能だった〝不測の事態〟
世界各所で変異ウイルスが出現
デルタ型のウイルス産生量は1000倍
後手に回り続けた政府
スマートウォッチで救えた命
ワクチン接種後の死者の死因の99%が解明不能
後遺症対策に無関心
アジア、中東の致死率が低いのはなぜ?
コロナウイルスを整理する
ちょっとした風邪が

第4章 ウイルス――宿主に寄生し増殖する「無生物」

飛沫感染
ヒトの体内に侵入すると
肺が大好きな新型コロナウイルス
細胞の「門」
「関所の門」を利用するウイルス
高齢者が重症化しやすいワケ
高血圧症の患者の重症化リスクが高いのは
スパイクタンパク質が変異する
受容体との接着力と病原性
変異ウイルスと医療崩壊
デルタ型最強説?
SARSは収束し、新型コロナは収束しないのはなぜか
ノーベル賞を受賞したPCR法の原理
DNA増幅の技術
PCR検査を〝すり抜けた〟変異ウイルス

第5章 ウイルスVS人体――戦う細胞・免疫

外敵とがん細胞から体を守る防衛軍
白血球――免疫システムの兵士
外敵に最初に立ち向かう自然免疫
獲得免疫①ディフェンス部隊――液性免疫
抗原抗体反応
獲得免疫②オフェンス部隊――細胞性免疫
免疫のブレーキ
ふだんから体内をパトロールしているナチュラルキラーT細胞
免疫の記憶力
ワクチン効果の低減
がんと戦う免疫
免疫療法とはなにか?
免疫療法の悪しきイメージを払拭したオプジーボ
ノーベル賞を受賞した「PD–1」受容体の研究とニボルマブ

第6章 ワクチン――感染症から人類を守る救世主

9000年前の結核痕
天然痘と『続日本紀』
シルクロードを駆けめぐる
死者5000万人――スペイン風邪
種痘から始まるワクチン開発史
古代インドの医学書
緒方春朔
ジェンナーの牛痘法
開発ラッシュ
前世紀までに開発されたワクチンは
生ワクチン――天然痘、結核、風疹……
不活化ワクチン――インフルエンザ、狂犬病……
トキソイド――破傷風、ジフテリア……
時間と手間
新時代のワクチンのタネは〝情報〞
mRNAワクチン――体内で抗原となるタンパク質を生成する
簡単、安全、迅速
不安定という弱点
病原性のないウイルスにDNAを運ばせる
がん治療薬として開発されたmRNAワクチン
治療するワクチン
カリコー・カタリンとヤマサ醤油
がん細胞の目印・ネオアンチゲン
オーダーメイドのワクチン
新型コロナウイルスワクチン、それぞれの副反応

第7章 「万能型」新型コロナウイルスワクチンの可能性

新しいワクチンの青写真
がんを治療するペプチドワクチン
多勢に無勢説
特殊部隊
コロナウイルスの万能型ペプチドワクチン
15のペプチドを特定
商品情報
書名(カナ) ゲノムニキケ サイセンタンノウイルストワクチンノカガク
ページ数 256ページ
判型・造本・装丁 新書判
初版奥付日 2022年03月20日
ISBN 978-4-16-661355-7
Cコード 0295

著者

中村 祐輔

感想を送る

本書をお読みになったご意見・ご感想をお寄せください。
投稿されたお客様の声は、弊社ウェブサイト、また新聞・雑誌広告などに掲載させていただく場合がございます。

※いただいた内容へのご返信は致しかねますのでご了承ください。
※ご意見・ご感想以外は、https://www.bunshun.co.jp/contact/ から各部門にお送りください。

感想を書く

 

メディア関係者、図書館の皆様へ

ご希望のデータがダウンロードできない場合や、著者インタビューのご依頼、その他の本の紹介に関するお問合せは、直接プロモーション部へご連絡ください。

雑誌・書籍の内容に関するご意見、書籍・記事・写真等の転載、朗読、二次利用などに関するお問合せ、その他については「文藝春秋へのお問合せ」をご覧ください。

https://www.bunshun.co.jp/contact/

映画・テレビ化情報一覧を見る