書名(かな) | れいわのこめそうどう にほんのこめはどこにいく |
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ページ数 | 192ページ |
判型・造本・装丁 | 新書判 |
初版奥付日 | 2025年10月20日 |
ISBN | 978-4-16-661509-4 |
Cコード | 0295 |
いまも真っ只中の”令和の米騒動”。米価格の値上がりは政府備蓄米の放出、輸入拡大などでいったん沈静化したように見えつつも、市場への米供給が足りていないことが明白になった。温暖化による米の不作もその一因だが、より根深いのは長年にわたって推し進められてきた減反政策、アメリカからの米の輸入圧力を飲み、農家の収入不足、高齢化問題などに積極的な策を講じなかった農政の失敗という構造的な要因だ。
この数年でパンデミックを経て戦争が頻発し、インフレが問題になり、関税交渉の中でコメの輸入措置を飲むことにもなった。恒常化しつつある酷暑で米の不作が大きなリスクとなっている。農政の大きな転換ははかられるのか? 先送りされてきた日本人の主食・米をめぐる問題をどう着地させたらいいのか。
『食の戦争』がベストセラーとなった第一人者の著者による構造分析と緊急提言!
第1章 米がない国、日本 令和の米騒動とは何か
•米が足りない、値段が上がるという未曾有の事態
•インバウンド・猛暑・流通問題だけではない構造的原因
•「農政の失敗」「食の安全保障の脆弱性」が暴かれた瞬間
•なぜ日本のコメが足りなくなったのか
•JA解体論、スマート農業はナンセンスだ
第2章 コメ農家が消える日
•価格下落、コスト高、後継者不足の三重苦
•(相似形としての)酪農の崩壊と家畜の殺処分
•自給率37%の虚構と、備蓄「1.5ヶ月」の恐怖
•スマート農業と大規模農業+輸出振興策がコメ農家を消滅させる
3章 クワトロショックの時代 世界情勢と日本農業の危機
•コロナ、異常気象、戦争、中国の爆買い
•肥料・飼料の高騰と輸入依存のリスク
•世界の穀物が中国に集中しているという現実
•買いたくても買えない時代がやってきた
4章 戦後農政の落とし穴 自給率低下の構造
•減反政策と食生活のアメリカ化
•関税自由化とFTAの波」
•経産省と農水省のせめぎ合い 自動車と引き換えに差し出された農業
•財務省の論理:「食は切りやすい」予算の標的
•日本は独立国か?問われる主権と交渉力
第5章 再生への道 自立した農と食を取り戻す
•地域ごとの100%自給を目指す構想
•米1300万トン体制の復活と直接支払い制度
•輸出推進の見直しと国内優先政策への転換
•食料自給圏を構築せよ 千葉県いすみ市の取組
•消費者一人一人にできること
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