| 書名(かな) | なぜべいこくはいらんにまけたのか |
|---|---|
| ページ数 | 224ページ |
| 判型・造本・装丁 | 新書判 |
| 初版奥付日 | 2026年07月20日 |
| ISBN | 978-4-16-661539-1 |
| Cコード | 0295 |
トランプ大統領が「ポーカー」(予測不可能性と直感で勝負する短期決戦)をやっているのに対して、イラン側は「チェス」(一手一手、理詰めで考える持久戦)を指している。異なるルールで同じゲームをやっているから、互いに相手の「意図」を読み間違ってしまう。
トランプ大統領は、交渉(ディール)で有利なポジションに立つために、まず「高めのボール」を投げます。「ブラフ」(ポーカーで弱い手札なのに強い手札のフリをして相手の判断を誤らせる「はったり」や「虚勢」)をかけるわけです。ところが、イラン人にはそもそも「ブラフ」という発想がない。「高めのボール」をそのまま真に受ける結果、互いの「意図」を超えて事態がエスカレートしてしまう。
イラン側は、巧みな「非対称戦略」で米国を「持久戦」に引きずり込み、徐々に形勢を逆転させていきました。「ホルムズ海峡の封鎖」によって、「ガソリン価格」を高騰させ、11月に中間選挙を控えるトランプ大統領を追い詰めていった手腕は実に鮮やかでした。
イランは、「軍事面」での劣勢を、「政治戦」「経済戦」「心理戦」で補う構図を見事につくり出したのです。米国の航空戦力や海軍力と真正面から競えば、「戦術的」に勝ち目はない。しかし、相手の政治的脆弱性を突くことで主導権を奪う──
いま、世界最強の軍事力を誇る米国のトランプ大統領を最も苦しめているのが、ガソリンスタンドの「ガソリン価格」であるのは、究極の逆説ではないでしょうか。
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