樹海

924 (税込)
発売日2018年02月09日
ジャンルエンタメ・ミステリ
商品情報
書名(カナ) ジュカイ
ページ数 384ページ
判型・造本・装丁 文庫判
初版奥付日 2018年02月10日
ISBN 978-4-16-791016-7
Cコード 0193

歪んだ親子関係が生みだす悲劇

苦しむことなく、この世とおさらばしたい――。死を渇望して樹海に溶け込む人間たちと、彼らとともに運命という名の濁流に巻き込まれていく人びとを描いた6つの連作短篇集。
「それぞれの短編に、長編一本分の着想が詰まっています」――鈴木光司

富士の裾野に広がる樹海で自殺を遂げた原田正吾。自殺をしようと入った樹海で原田の死体を見つけた井口輝子。原田も井口も幼児期からの親からの虐待によって性格を歪められて、大人になってから虐待の連鎖に苦しんでいた。ヤクザからの暴行により、瀕死の重傷を負ったまま車のトランクに入れられ樹海へ運ばれていく細田剛。不倫スキャンダルから転落人生に陥り、難病に冒された元女優の篠沢遠子。失業し、家族には見放され、引きこもりの長男の突然死から失踪したホームレスの矢掛弘。
樹海に入る人間も、入らない人間も、生まれ落ちたその瞬間から不幸の連鎖に巻き込まれ、因果応報の報いを受けていく。救いようのない人生を生きなければならなかった人間たちの生と死を描いた6つの連作短篇集。

目次

偏在
娑婆
報酬
使者
奇跡
禁断
解説 朝宮運河

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担当編集者より

短編のひとつひとつが、複雑に絡み合っていて、2度読み、3度読みするくらいおもしろい小説です。生きることも大変だけど、死ぬのも大変なのだと考えさせられました。作品の中である企業の社長が「幸運であると自覚した人間は、その恩恵を社会に還元すべきである」という思いを胸に浮かべるシーンがあります。いまの日本人に足りないものだと感じました。この言葉、胸に刻みたいと思います。

著者

鈴木 光司

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