書名(カナ) | ニホンジンハドコカラキタノカ |
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ページ数 | 256ページ |
判型・造本・装丁 | 文庫判 |
初版奥付日 | 2019年02月10日 |
ISBN | 978-4-16-791232-1 |
Cコード | 0195 |
日本人の祖先は、どのようにこの列島に渡ってきたのか。この課題に徹底的な科学調査によって迫り、アフリカから日本までの「グレートジャーニー」の道筋を浮かび上がらせる。
従来の「人類の祖先は海岸沿いに移動した」という説によれば、日本人の祖先は太古、海面が低かった陸続きの時代に歩いて日本列島にやってきた、と考えられていた。この定説に疑問を抱いた、著者を中心とする「国立科学博物館人類史研究グループ」は、ユーラシア大陸全体より出土した遺跡のデータを集め、その年代と、そこより出土した人骨のDNAを、地図上に再現した。
その重層的な調査の結果見えてきたのが、日本人の祖先はユーラシア大陸の北と南、さまざまなルートをたどって日本にやってきた、という事実。そして最終的に「対馬ルート」「沖縄ルート」「北海道ルート」の三つの入り口から日本列島に到達したことが明らかになる。そのとき、対馬はすでに海峡であり、沖縄は列島であった。すなわち、最初の日本人は、歩いてではなく「航海」によってこの日本列島にやってきたのだ。
3万8000年前、われわれの祖先は、偶然の漂流によってではなく、強い意志を持った航海者として、日本列島に移住してきたのだ。
単行本が発行されたのち、著者を中心とする研究グループによってクラウドファウンデイングが立ち上げられた。当時の船を手作りし、黒潮に乗って沖縄の島から島へと航海する挑戦の様子は、NHKスペシャル「人類誕生」で取り上げられ大きな話題を呼んだ。2019年夏、いよいよ台湾から与那国島への、日本人誕生を再現する航海に挑む。
はじめに 私たちはどこから来たのか?
第一章 海岸沿いに広がったのか?
第二章 私たち以前の人類について
第三章 ヒマラヤ南ルート
第四章 ヒマラヤ北ルート
第五章 日本への3つの進出ルート
第六章 対馬ルート、最初の日本人の謎
第七章 沖縄ルート、難関の大航海
第八章 北海道ルート、シベリアからの大移動
第九章 一万年後の再開
第十章 日本人の成立
第十一章 ついに始動した「3万年前の航海 徹底再現プロジェクト」
あとがき
文庫版への謝辞
参考文献
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