作品紹介

「ええ声」を持つ「なにか」はいかにして「悪声」となったのか――ほとばしるイメージ、疾走する物語。著者入魂の長編小説。

「なにか」は、ある重みをもって、廃寺のコケの上にそっと置かれた――京都のはずれの廃寺に捨てられたみどりごは、コケに守られながら生をつなぎ、やがて犬のブリーディングと桜の剪定を生業とする花崎さんに引き取られる。

「なにか」の声は、居合わせた誰もがはっと振り返るような特別なものだった。長じて歌うことを覚えた「なにか」は、アムステルダムからやってきたサックス・プレイヤーの「タマ」と「あお」の父娘といっしょに、生駒の方舟教会でライブを行う。

奔放な想像力が魅力の、現代を代表する物語作家いしいしんじ。そのいしいさんが、筋立ても分量も、あらかじめ何も決めずに想像の赴くままに書き進めた、少年の一代記。

第4回河合隼雄物語賞受賞作。

解説・養老孟司

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担当編集者より
この壮大な物語の主人公「なにか」は赤ん坊のとき、廃寺のコケの上に捨て置かれます。
若い夫婦に引き取られた、ええ声をもつ「なにか」がいかに成長し、やがて〝悪声〟になっていったのか――。
行先の分からない船に揺られているように
時間を気にせず、この物語の中に浸かってみてください。
途中、挫折しそうになってしまったときには、養老孟司さんが〈解説〉で書いていらっしゃるように「ある新しい世界に入っていくためには、それだけの準備がいる。現代人はその辛抱が足りない」
そう、少しの辛抱で、乗り切ってください。
読み終えたとき、見たことも聞いたこともない景色が広がっています。
長くて暑い夏休みの読書は、これで決まりです! (担当KK)
商品情報
書名(カナ) アクセイ
ページ数 496ページ
判型・造本・装丁 文庫判
初版奥付日 2019年08月10日
ISBN 978-4-16-791330-4
Cコード 0193

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